本研究科中嶋紀世生博士研究員が、日本都市学会論文賞を受賞しました!

2022.11.16 ,

本研究科 中嶋紀世生博士研究員が、令和4年度日本都市学会論文賞を受賞しました。

日本都市学会論文賞は、都市研究の進歩発展に顕著な貢献をしたものを表彰することを目的に設けられています。

受賞論文タイトル:「地域づくりへの参画とその関心度―宮城県大崎市岩出山地域における住民アンケートからの接近」

著者名:中嶋紀世生、増田聡、中村哲也

受賞理由:

本論文は、アンケート調査結果を用いる確立した研究手法によって、住民の意識や関心度から持続性の高い地域づくりを構造的に分析し、住民が感覚的に感じている地域の状況を数値的に示すことで、まちづくりを担う人々の世代間ギャップや後継者問題の見える化をはかることに成功している。そして、具体的には、長年地域に住んでいる者よりも、日中は地域内にいない住民や外部から移り住んできた者の方が地域づくりに関心があること、若い住民は地域づくりに無関心というよりも、活動の存在を知らない場合が多いに過ぎないことなどを明らかにするとともに、それらの住民が地域づくりに参画できるような工夫の必要性を指摘している。以上、本論文の内容は地域づくりに関する他の都市研究対しても多くの示唆を与えるものであり、都市研究の分野においてとくに優秀な業績と認められる。

日本都市学会とは:

「日本都市学会」は、昭和初期の都市問題を行政、建築、社会などの各分野が総合的に研究する必要性から、東京帝国大学の各学部にわたる教授、助手、研究員、学生および大学以外の諸団体、行政機関に在職する人々によって成立した「都市学会」を前身として、戦後、学会再建の機運が湧いた1953年に設立されました。

日本都市学会は7つの地域都市学会の連合体としての性格を持ち、会員は、地理学、社会学、経済学、法学、都市計画、土木工学、建築学など様々な専門分野の研究者や自治体、コンサルタントの職員など都市に関心を持つ人々で構成され、学際的雰囲気の強い学会である。