Applied Statistics and Econometrics Workshop



応用統計計量ワークショップ

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2017年1月19日(木) 14:40 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:堤盛人 氏( 筑波大学システム情報系社会工学域)
タイトル: 空間計量経済学を用いた近年の日本の産業立地分析
【概要】
本講演では、空間従属性や空間的異質性といった空間効果を明示的に考慮するための空間計量学の手法を用い、 日本における産業立地について分析・考察した結果を紹介する。具体的には、工場立地に関する2012年から2015 年の期間において日本で新設された製造業の生産拠点を対象とし、地域間の空間従属性を考慮した全国市区町村 レベルで産業立地要因分析の結果を示す。また、2012年から2015年の期間に起こった都道府県間の工場移転に関 するデータを用いて、工場移転に与えた地域要因に関する分析結果を示す。

講師2:笹沼克信 氏(ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校准教授)
タイトル:複雑なマルコフ連鎖モデルを分割して解く方法について
【概要】
Queueing理論を用いて遅延を分析する場合に、マルコフ連鎖モデルは欠かせないツールである。 このマルコフ連鎖モデルは、単純なモデルであれば手計算で容易に簡単に解くことができる。 しかし、現実のシステムの遅延を解析するためには、現実のシステムに対応する複雑なマルコフ連鎖モデルを解く必要がある。 このような複雑なマルコフ連鎖モデルを解く場合、マルコフ連鎖全体を分割し、分割された各部分の計算結果を合算して全体の結果を得るという計算方法(分割方法)が 一般的に用いられている。本発表では、我々が開発した新しい分割方法を提案する。 この分割方法は、確率論で一般的に用いられる期待値繰り返しの法則(Law of Total Expectation, Law of Iterated Expectation)に基づくため、 これまでの方法に比べて理論的に単純であり、同時にいくつかの利点を持っている:一つ目は分割された連鎖の各部分が(近似的でなく)正しい依存関係を分割後も維持している、 そして二つ目は、マルコフ連鎖全体の特性が、マルコフ連鎖を形作る各部分の特性と、どのように関連しているのか容易にわかる。 本発表ではいくつかの例を用いて、我々の提案する分割方法について説明したい。


        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年12月22日(木) 16:20 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:高見澤秀幸 氏(一橋大学 商学研究科)
タイトル: An equilibrium model of term structures of bonds and equities
【概要】
This study proposes an equilibrium model of term structures of bonds and equities. A major challenge for any equilibrium model is to describe the term structure of real interest rates that can be upward or downward sloping and the term structure of equity risk premiums that is on average downward sloping. We overcome this challenge by letting preference parameters of the recursive utility depend on state variables related to macro economy and financial markets. The parameters are calibrated by matching the model with a reduced-form model proposed by Lettau and Wachter (LW) (JFE, 2011) that has flexibility in generating various term structure shapes. Through this calibration, we provide an equilibrium foundation of the LW model and discuss what preference and consumption dynamics are consistent with observed term structures.

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年10月20日(木) 14:40 ― 18:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:中村和幸(明治大学総合数理学部)
タイトル:社会現象分析における粒子フィルタとデータ同化

【概要】
粒子フィルタは,時系列・時空間観測からその背後にある 隠れ状態のベイズ推定を逐次的に与える逐次ベイズフィルタの一手法であり, 幅広い分野で用いられている.本講演では, 逐次ベイズフィルタと粒子フィルタについての概説の後, ID付きPOSデータ分析,経済物理モデルによる高頻度時系列分析, 犯罪プロファイリングに関する応用事例について説明する. さらに,このアイデアを渋滞現象の数理モデルである最適速度模型に適用した, 多粒子系データ同化研究への発展について紹介する.

講師2:山口勝業(イボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社 取締役会長)
タイトル:小規模企業評価のためのサイズプレミアム:「足し算」ではなく、「掛け算」で推計すべし
【概要】
小規模企業の株式価値をDCF法で評価するに際しては、サイズプレミアムを上乗せした割引率を適用すべきである。 しかしCAPMまたはFF3ファクターモデルに依拠した従来の我が国の実証研究はサイズプレミアムを十分に捕捉できていない。 その原因は市場指数と規模別分位ポートフォリオをいずれも時価総額で加重すると、小型株ほどモデルの説明力(決定係数)が低下するからである。
 本研究では、東京証券取引所1部上場銘柄の規模別10分位ポートフォリオを等金額加重で構成し、1978年1月から2015年12月まで38年間の月次リターンを分析し、 また比較のため米国でも同様の分析を行った。等金額加重ポートフォリオを用いた回帰分析では決定係数は高くなり、規模が小さいほどベータは高くなる関係が観察された。 また残差リターンは日米とも「1月効果」が観察されたが、発生パターンは日米で異なっていた。この結果を踏まえれば、 小規模企業の株式評価に用いるサイズプレミアムは、市場リスクプレミアムと規模別βの積で概ね推計できる。 (本研究は小松原宰明氏(イボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社チーフ・インベストメント・オフィサー)との共同研究である。)


        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年1月21日(木) 16:20 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:大森 裕浩 氏(東京大学 経済学研究科)
タイトル: Cholesky Realized Stochastic Volatility Model
【概要】
Multivariate stochastic volatility models are expected to play important roles in financial applications such as asset allocation and risk management. However, these models suffer from two major difficulties: (1) there are too many parameters to estimate using only daily asset returns and (2) estimated covariance matrices are not guaranteed to be positive definite. Our approach takes advantage of realized covariances to attain the efficient estimation of parameters by incorporating additional information for the co-volatilities, and considers Cholesky decomposition to guarantee the positive definiteness of the covariance matrices. In this framework, we propose a flexible modeling for stylized facts of financial markets such as dynamic correlations and leverage effects among volatilities. Taking a Bayesian approach, we describe Markov Chain Monte Carlo implementation with a simple but efficient sampling scheme. Our model is applied to nine U.S. stock returns data, and the model comparison is conducted based on portfolio performances.

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年6月7日(火) 16:20 ― 17:50
場所:大会議室(東北大学経済学研究科4階
講師:辺見和晃 氏(株式会社 構造計画研究所)
タイトル: 数理技術で仕事をするということ Index
【概要】
 ここ数十年でコンピュータを取り巻く環境は大きく変化し、数理技術の利用の敷居が下がり、 ビジネスにおいても様々な場面で活用されるようになってきている。また世の中には数理技術 により解決できそうな課題はいくつもあり、そこに数理技術を適用するという仕事がある。
 では、技術はどのようにして「仕事」になるのだろうか?
 数理技術を持つところから、実際に技術を使って現実の問題解決を行うまでの道のりは長く、 定常的に適正な対価を得る「仕事」とするのは簡単ではない。また「仕事」の中身も、技術を ソフトウェア化して問題解決に使ってもらうのか、課題の定義から始めて分析し結果の活かし 方までコンサルティングを行うのか、様々である。
 関西学院大学の玉田俊平太氏によれば「Innovation」の日本語訳は「技術革新」ではなく 「創新普及」がふさわしい、とのことであるが、本講演では数理技術がどのように「仕事」に なっていくのか、いくつかの生の事例を挙げながら紹介することで、技術の「普及」について のヒントとなることを期待したい。

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年6月2日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:Xing Aijing(東北大学経済学研究科博士課程3年)
タイトル: Nonlinear Hierarchical Bayes Modeling of Customer Satisfaction Index
【概要】
This paper investigates the nonlinear relationship between customer satisfaction and loyalty by using homogenous and heterogeneous functional forms. We extend the relationship proposed by the customer satisfaction index (CSI). We examine different functional forms on how satisfaction affects loyalty and propose models that reflect intrinsic characteristics of nonlinear effects, such as saturation-attainable limit of effectiveness, non-constant marginal return, and asymmetric response between satisfied and dissatisfied customers, and consumption tolerance, in a parsimonious way. Two research methods are included in the analysis. The first one is estimated via a hierarchical Bayes nonlinear model to accommodate structural homogeneity across companies. The empirical analysis by using survey data shows that under the homogeneity assumption,
(1) hierarchical Bayes models estimated by borrowing other companies’ data are better than the independent model,
(2) nonlinear models perform better than linear models,
(3) nonlinear model with asymmetric marginal returns and attainable limits is found to be the best model.
The second one is estimated via finite mixture model to accommodate structural heterogeneity across companies. The analysis shows that under the heterogeneity assumption, (1) the finite mixture model performs best, (2) companies have various structural forms, (3) about half companies tend to threshold linear model, in which the consumption tolerance interval can be measured.
The key contributions of the paper include a nonlinear structural equation model that includes nonlinear term of endogenous latent variable, the combination between finite mixture and structural equation model, and an efficient algorithm of MCMC in terms of multi-move sampler by using Gibbs sampling.

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年5月24日(木) 17:00 ― 18:30
場所:大会議室(東北大学経済学研究科4階)
講師1:三浦良造(東北大学客員教授)
タイトル:移動アルファ―クオンタイルと移動平均

【概要】
連続時間確率過程の軌跡上の統計量としてクオンタイルがある。ウインドウ幅を固定して移動させることにより移動クオンタイルを考えることが出来る。これの挙動は少し解析が行われているもののまだきちんとした答えが出ているわけではない。今回のセミナーではこれまでに分かっている事柄を紹介する。期間を定めたうえで軌跡の平均そしてクオンタイルは数理ファイナンスの分野ではエキゾチックオプションとして位置づけられておりいくつかの研究がなされているが、クオンタイルそのものを確率過程として扱った研究はまだなされていない。金融市場では軌跡の平均は実務でも使われているが、クオンタイルは使われていない。移動平均はウインドウ幅を長期、中期、短期にとり移動平均の交叉を見るなどを含め、それぞれの動きを見ることで市場状況を感覚的に理解することが行われている。これと同様にウインドウ幅の異なる移動クオンタイルの動きを見ることで(移動平均とは異なる情報を抽出することにより)、軌跡上の統計量として平均とクオンタイルの性質の違いを探求したい。

講師2:矢島美寛(東北大学客員教授)
タイトル:時空間統計解析におけるいくつかの課題について
【概要】
時空間統計解析・時空間計量経済学は近年注目され発展を遂げている分野のひとつである。今後解決すべき問題は多々あるが以下の問題を紹介する。まだまとまった結果が出ているわけではなく、今後の展望である。また問題の選択は講演者の興味に依存している。具体的には以下の通りである。
1.定常確率場において不等間隔で観測されデータに対する仮説検定問題
2.非定常確率場の代表的な例である固有定常確率場を規定するパラメータの推定問題
3.誤差項が独立同一分布あるいは時系列相関を持つ回帰モデルにおいて最小2推定量よりロバストな推定量のひとつであるランク推定量がさらに時空間相関を持つ誤差項においてどのような性質を持つか


        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年1月21日(木) 16:20 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:大森 裕浩 氏(東京大学 経済学研究科)
タイトル: Cholesky Realized Stochastic Volatility Model
【概要】
Multivariate stochastic volatility models are expected to play important roles in financial applications such as asset allocation and risk management. However, these models suffer from two major difficulties: (1) there are too many parameters to estimate using only daily asset returns and (2) estimated covariance matrices are not guaranteed to be positive definite. Our approach takes advantage of realized covariances to attain the efficient estimation of parameters by incorporating additional information for the co-volatilities, and considers Cholesky decomposition to guarantee the positive definiteness of the covariance matrices. In this framework, we propose a flexible modeling for stylized facts of financial markets such as dynamic correlations and leverage effects among volatilities. Taking a Bayesian approach, we describe Markov Chain Monte Carlo implementation with a simple but efficient sampling scheme. Our model is applied to nine U.S. stock returns data, and the model comparison is conducted based on portfolio performances.

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2016年1月7日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:赤堀 次郎 氏(立命館大学 理工学研究科)
タイトル: Dynamic Stochastic General Equilibrium Models in Continuous Time
【概要】
I will introduce a framework of continuous time stochastic general equilibrium models and discuss its applications in finance and environmental economics.

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年12月24日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:国友 直人 氏(東京大学 経済学研究科)
タイトル: 経済におけるジャンプ, ノイズ, 稀な現象の計量分析
【概要】
近年の金融事象をはじめとする経済の計量分析では、連続時間確率過程モデルと しての連続経路の確率過程を超えて、ジャンプやノイズの分析が重要となってい る。同時に経済現象では金融に関わる時々しか観測されることがないにもかかわ らず、その後の影響が大きな変動(rare events)の計量分析も重要である。本講 演では高頻度金融データによる連続時間確率過程におけるジャンプやノイズの計 量分析の方法、国境を超えた大きな変動の計量分析の方法などについて、講演者 が関わる最近の研究を紹介する。

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年12月11日(金) 10:00 ― 17:30
場所:大会議室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟11階)
Recent Progress in Time Series and Related Fields)

招待講演8件を含め、全10件の講演がございます。詳細はHPをご参照ください。


        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年12月8日(火) 14:40 ― 18:00
場所:大会議室(東北大学経済学研究科・経済学部研究棟4階)
Welcome Conference for Professor Robinson

招待講演1件を含め、全5件の講演がございます。詳細はHPをご参照ください。


        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年7月23日(木) 16:20 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:行武 憲史 氏(公益財団法人日本住宅総合センター 研究部)
タイトル: Estimating the Residential Land Damage of the Fukushima Nuclear Accident
【概要】
The cost of nuclear power generation critically depends on the damages caused by plant failure. We estimate the residential land damage caused by the failure of the Fukushima Daiichi nuclear power plant, as it forms a substantial part of the total damage, by observing the change in transaction prices before and after the accident with the degree of radioactive contamination. The estimates, which are based on hedonic price equations with the degree of radioactive contamination measured by airborne surveys, indicate that the contamination significantly decreased the price of residential land. The estimated total residential depreciation ranges from 1.8 to 2.6 trillion yen, approximately equivalent to 18-26 billion US dollars, or about 0.4-0.5% of Japan's GDP.

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年6月24日(水) 16:30 ― 17:30
場所:第3小講義室(東北大学経済学研究科・文科系総合講義棟)
講師:石川 友保 氏(福島大学共生システム理工学類)
タイトル: 災害物流に関する研究事例の紹介
【概要】
本発表では、災害物流をテーマにおこなった研究3編を紹介する。 第一は、震災時に病院で必要な医薬品の量の推計方法に関する研究である。本研究 では、地震の諸条件に基づき、外傷の種類ごとの重傷者数を推計し、外傷の種類ごと の重傷者数に治療のための医薬品の量を乗じることで、必要な医薬品の量を推計する 方法を提案している。 第二は、地震発生後の時間経過に伴う病院で必要な医療用物資の種類の違いに関す る研究である。本研究では、新聞記事を用いた調査と被災した病院への聞き取り調査 に基づき、地震発生後の時間経過に伴って、病院で必要となる医療用物資の種類が異 なることを明らかにしている。 第三は、流通在庫の転用可能性に関する研究である。本研究では、流通在庫量を推 計し、流通在庫量と出荷不可能要因の発生率から、出荷可能な流通在庫量を推計する 方法を提案している。

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年5月28日(木) 16:20 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:Roberto Leon Gonzalez 氏(政策研究大学院大学政策研究科)
タイトル: Efficient Bayesian Inference in Generalized Inverse Gamma Processes for Stochastic Volatility
【概要】
This paper develops a novel and efficient algorithm for Bayesian inference in inverse Gamma Stochastic Volatility models. It is shown that by conditioning on auxiliary variables, it is possible to sample all the volatilities jointly directly from their posterior conditional density, using simple and easy to draw from distributions. Furthermore, this paper develops a generalized inverse Gamma process with more flexible tails in the distribution of volatilities, which still allows for simple and efficient calculations. Using several macroeconomic and financial datasets, it is shown that the inverse Gamma and Generalized inverse Gamma processes can greatly outperform the commonly used log normal volatility processes with student-t errors.

        数理・統計科学に基づくサービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年5月7日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:長谷川 翔平 氏(法政大学経営学部)
タイトル: 消費者の選好変化の動的ミクロ構造モデリング
【概要】
ブランドに対する消費者の選好は常に一定とは限らず,購買・消費経験により動的に変化する。本研究では,製品カテゴリ内での消費者選好の動的変化を説明するため,ブランドへの「飽き」に着目し,選好のスイッチング構造を含む動学ミクロ構造モデルを提案する。また,応用として低次元マップ上で製品間競争関係と消費者選好を同時に可視化するジョイント・スペース・マップを作成する。  提案モデルは,ブランドに対する飽きと選好をパラメータとして含む,複数ブランドの同時購買を考慮した離散選択モデルを用いる。飽きを表すSatiationパラメータに動的因子構造を加えることで,ブランドに対する飽きを時間不変のブランド固有成分と時変の消費者固有成分に分解することができる。提案モデルでは,消費者固有の飽きが閾値を超えたときに選好が変化する動的構造を表現する。また,選好を表すBaselineパラメータにも動的因子構造を加えることで,ジョイント・スペース・マップを作成することが可能となる。  実証分析では,アメリカの大学で行われたスナック菓子の購買に関する実験データと,実際のID付POSデータの2種類のデータからモデルの有用性を検証する。

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年1月22日(木) 14:40 ― 17:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:大屋幸輔 氏(大阪大学大学院経済学研究科)
タイトル:量的金融緩和が現物市場と先物市場の関係に与えた影響

【概要】
2013年5月に日本銀行からアナウンスされた量的・質的金融緩和は,金融市場において大きな影響をあたえたと考えられるが,本報告では,そのアナウンスの前後で日経平均とその先物との因果関係がどのように変化したかを検証している。分析の結果,政策発表後には,先物から日経平均への因果性が,すべての周波数領域において,有意な増加を示しており,中位の周波数領域における増加が最も大きく,高位においてはその増加の程度は逓減していることが確認された。

講師2:木下 亮氏(大阪大学大学院経済学研究科)
タイトル:帰無仮説下における因果性測度の検定統計量の分布に関して
【概要】
Hosoya (1991)で提案された時系列間の因果性測度は,スペクトル密度関数とその正準分解の関数であり,特にパラメトリックな時系列モデルの下ではパラメータの非線形関数である。因果性測度は非負の値をとり,因果性測度ゼロという帰無仮説のもとでは,その微分係数もゼロとなる。このとき一般的に用いられる一次近似のデルタ法を用いた場合,検定統計量の漸近正規性は必ずしも自明ではない。本研究では二次近似を利用した新たな検定方法を提案し,シミュレーションにより,一次近似及び二次近似における検定統計量の性質の違いを吟味する。


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2015年1月8日(木) 15:00 ― 16:30
場所:401演習室(東北大学経済学研究科)
講師:片山直也氏(関西大学経済学部)
タイトル: The portmanteau tests and the LM test for ARMA models with uncorrelated errors
【概要】
In this article, we investigate the portmanteau tests and the Lagrange multiplier (LM) test for goodness of fit in autoregressive and moving average models with uncorrelated errors. Under the assumption that the error is not independent, the classical portmanteau tests and LM test are asymptotically distributed as a weighted sum of chi-squared random variables that can be far from the chi-squared distribution. To conduct the tests, we must estimate these weights using nonparametric methods. Therefore, by employing the method of Kiefer, Vogelsang, and Bunzel (2000, Econometrica), we propose new test statistics for the portmanteau tests and the LM test. The asymptotic null distribution of these test statistics is not standard, but can be tabulated by means of simulations. In finite-sample simulations, we demonstrate that our proposed test has a good ability to control the type I error, and that the loss of power is not substantial.

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年12月25日(木) 14:40 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:石島博 氏(中央大学国際会計研究科)
タイトル:市場センチメント分析による新たなファイナンス研究の可能性

【概要】
デフレ脱却へ向けての経済政策が大きな論争となる中、景気動向を動かす目に見えない感情や雰囲気である「センチメント」が学術と実務の双方で注目されている。本研究では、センチメント分析の動向を概観後、著者が行っている研究を紹介する。具体的には、センチメントを観測可能な独自の指標として定義するべく、本研究では日本経済新聞(日経新聞)より市場センチメントを表す4つのインデックスを構築する。その上で、我が国の市場において、その4つのインデックスが株価予測に寄与するかを分析する。これまでに著者は、日経新聞に現れるポジティブあるいはネガティブな感情を計量化したセンチメント・インデックスを構築している(石島・數見・前田、2014)。さらに、そのインデックスが3日後の株価を有意に予測することを示している。しかし、その先行研究は、直近5年間が分析対象としたものであった。そこで、本研究では、その先行研究を2つの方向に拡張した分析を行う;分析対象を29年間とし、4つのバージョンのセンチメント・インデックスを構築する。その上で、その29年間という長さを持つ、4つの日次センチメント・インデックスを利用して、我が国の株価の予測可能性を分析する。年ごとの分析の結果、得られた知見は2つである。(1) 日経新聞より構築されたセンチメント・インデックスは、日経225を持続的に予測することが可能である。そして、イン・サンプルとアウト・オブ・サンプルの双方において、株価予測性を有する。(2) 予測結果は、内閣府が定義する景気循環と対応して解釈することが可能である。

講師2:大西匡光 氏(大阪大学大学院経済学研究科)
タイトル:Valuation of Callable and Putable Bonds under the Generalized Ho?Lee model: A Stochastic Game Approach
【概要】
発行者がコール・オプションを,そして保有者がプット・オプションを持つ利付き債の価格評価を行う.離散時間の金利の期間構造モデルとして,2項格子構造を持ち,無裁定条件を有する一般化Ho?Leeモデルを採用し,上記の価格評価の問題を確率ゲーム,あるいはMarkovゲームとして定式化する.2項格子の各ノードでのステージ・ゲームには純粋戦略に鞍点均衡があることを容易に示すことができ,このことから,ゲームの値関数が満たすダイナミック・プログラミング方程式を,満期から時間についてバックワードに効率的に解くことで,上記の利付き債の価格評価と発行者と保有者の権利行使領域の導出を行うことができる.また,初期のイールド・カーブの並行シフトやボラティリティの変化が価格と権利行使領域に与える影響やキー・レート・デュレーションの導出,等の比較静学を行い,一方のオプションのみを有する利付き債や通常の利付き債との比較行う.


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年11月6-7日(木・金)
場所:東北大学川内南キャンパス文化系総合研究棟11F大会議室
International Conference on Statistical Analysis of Large Scale High Dimensional Socio-Economics Data

招待講演を含め、全17件の講演がございます。詳細はHPをご参照ください。


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年10月30日(木) 14:40 ― 16:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:Milan VLACH (Charles University)
タイトル: Gentle Introduction to Mathematics of Rough Sets

【概要】
The term rough set was introduced by Zdzislaw Pawlak (1926-2006) in early 1980ties for classifying objects by their attributes. Here we explain, in the elementary language of naive set theory, the meaning of fundamental notions of contemporary rough set theory. In particular we show how a given indiscernibility relation induces the notions of definability and approximation. Then we conclude with elucidating close connection of rough set theory to other theories.

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年10月16日(木) 14:40 ― 16:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:金秀明 氏(NTTサービスエボリューション研究所)
タイトル: 点過程理論に基づく購買時刻データの分析

【概要】
近年のデータ収集技術の発展に伴い、購買データの解析技術が消費者の購買行動を理解する上で重要な役割を果たすようになってきた。購買データは大別して購買時刻と商品選択のデータに分けら れるが、今回は特に前者に焦点を当てる。購買時刻データは点事象データ、すなわち連続時間軸上の「点」の列である。本演習では、同じ く点事象データである地震データ、神経信号データに適用され成果を挙げている点過程理論について概説した後、購買時刻データに応用し た結果について紹介する。

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年10月10日(金) 14:40 ― 16:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:山口勝業氏 (イボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社)
タイトル: 資本市場リターンの需要・供給と株式リスクプレミアムの時系列変動 - 日米市場での 62 年間の実証分析

【概要】
株式と債券の期待リターンはインフレやデフレの経済状態によって異なり、それぞれの状態にさらされる投資家のリスクが質的に違うため、リターンの標準偏差という量的な比較では不適切である。それぞれの経済状態が発生を予想する投資家の主観的な確率が異なれば、株式と債券の需要曲線の形状が異なるため、株式リスクプレミアム(ERP)は好況が予想される場合には小さく、不況が予想される場合には大きくなると理論的に予想される。投資家が抱く主観的確率の変動によって、期待リターンの均衡点が変化することで ERP の変動が引き起こされる。 実現された株式の超過収益率は事前の期待値としての ERP とは逆数の関係にあるという性質を利用して、米国と日本の過去 62 年間の株式と債券の月次リターン系列から過去の各時点の ERP を推計した。推計された ERP は米国も日本も長期的平均値は 4〜5%であったが、2008 年の金融危機を契機に ERP が急騰した後は、米国は沈静化に向かっているものの、日本の ERP は 2013 年末現在でなお高止まりしている。


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年7月22日(火) 14:40 ― 16:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:Michel van de Velden氏 (Erasmus University)
タイトル: Cluster Correspondence Analysis

【概要】
A new method is proposed that combines dimension reduction and cluster analysis for categorical data. A least-squares objective function is formulated that approximates the cluster by variables cross-tabulation. Consequently, individual observations are assigned to clusters in such a way that the distributions over the categorical variables for the different clusters are optimally separated. In addition, we consider existing methods with similar objectives in a unified framework and derive a new algorithm for the GROUPALS method. A simulation study is used to appraise the methods in a structural fashion and compare the performance with respect to each other. Moreover, with respect to the clustering, we compare the results to k-means cluster analysis based directly on the full dimensional data. Our results show that, in general, all methods perform similarly. However, the joint dimension reduction and clustering methods tend to outperform, with respect to the retrieval of the true underlying cluster structure, the full dimensional clustering when noise is added to the data.


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年7月18日(金) 10:00 ― 17:30
場所:東北大学川内南キャンパス文化系総合研究棟11F大会議室
International Workshop on Data Science and Service Research

招待講演5件を含め、全7件の講演がございます。詳細はHPをご参照ください。


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年7月16日(水) 14:40 ― 16:00
場所:第24演習室(東北大学経済学研究科棟1階)
講師:P.K.Kannan氏(University of Maryland
タイトル: The Rise of Digital Services and Implications for Service Research

【概要】
The rapid adoption of the digital channel and the associated devices such as PCs, smartphones and tablets by consumers has ushered in an era of “digital services.”Such breadth of such services is wide, including new services such as software/apps, gaming, personalization and add-on services, and those services that substitute services in traditional channels such as e-learning, software-as-service, media, and online transactions and customer service. These services use the digital infrastructure as the platform and the nature of these services requires an examination of new research issues. This presentation will provide an overview of such research issues with a particular emphasis on design and pricing, where I have ongoing research projects. The presentation will provide a framework that can provide a roadmap for researching these issues

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年7月10日(木) 15:00 ― 17:00
場所:大会議室(東北大学経済学研究科・経済学研究科棟4階)
講師1:Kazuhiko Shinki (Wayne State University)
タイトル:Quasi-Maximum Likelihood Estimation of the ARMA-GARCH process with
ergodic errors

【概要】
The GARCH process is a popular parametric model for time-varying variance, and often used to analyze financial and economic time series. It is well-known that the quasi-maximum likelihood estimator (QMLE) for the process has good properties such as strong consistency and asymptotic normality under mild assumptions. However, it is practically important to account for multiple temporal structure of time series at the same time. This talk investigates properties of the QMLE when there are multiple
time-varying moments. Simultaneous estimation of the time-varying first and second moments (i.e. the ARMA-GARCH) is proved to be consistent and asymptotic normal under ergodic errors. The result gives justification to two-step estimation of the ARMA-GARCH and time-varying higher-order moments.

講師2:Hongwei Chuang (Tohoku University)
タイトル:Correlation Persistence in Financial Markets: A Network Theory
【概要】
I propose a persuasion model to show that the social network structure of investors can be related to the stock market volatility. Through examining the unique data set which consists of all brokers' daily trading information for a decade in Taiwan, I find that the density of brokers financial network is positively correlated to the realized
volatility of market. Moreover, it can also be an indicator to the systemic risk of market. My finding sheds a light not only on investigating the trading behaviors of investors, but also providing an explanation to understand the phenomenon of correlation persistence in stock markets


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年6月26日(木) 14:40 ― 16:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:Wali Ullah 氏 日本学術振興会PD
タイトル: Generalized Nelson-Siegel Term Structure Model. Do the second slope and curvature factors improve the in-sample fit and out-of-sample forecast?

【概要】
The dynamic Nelson-Siegel (DNS) model and even the Svensson generalization of the model have trouble in fitting the short maturity yields and fail to grasp the characteristics of the Japanese government bonds (JGBs) yield curve, which is flat at the short end and have multiple inflection points. Therefore, a closely related generalized Nelson-Siegel model (GDNS) with two slopes and curvatures is considered and compared empirically to the traditional DNS in terms of in-sample fit as well as out-of-sample forecasts. Furthermore, the GDNS with time-varying volatility component, modelled as standard EGARCH process, is also considered to evaluate its performance in relation to the GDNS. The GDNS models unanimously outperforms the DNS in terms of in-sample fit as well as out-of-sample forecasts. Moreover, the extended model that accounts for time-varying volatility outpace the other models for fitting the yield curve and produce relatively more accurate 6- and 12-month ahead forecasts, while the GDNS model comes with more precise forecasts for very short forecast horizons.

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年6月19日(木) 14:40 ― 16:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:穴井 宏和 氏 (株)富士通研究所/九州大学/国立情報学研究所
タイトル:サービスデザインのための数理 I:サービス最適化のためのシステマティックアプローチ

【概要】
サービスデザインの対象を数理モデルで表現できれば、予測される振る舞いに基づいて最適なサービスの設計をシステマティックに行うことが可能となる。例えば、ものづくりの現場では、設計対象の数理モデルに基づいたモデルベースデザインによる系統的な開発プロセスを積極的に導入し設計サービス最適化を図っている。本講演では、数理モデリングを通じたシステマティックアプローチによるサービス最適化の方法論について、さまざまな分野での適用事例とともに紹介する。また、システマティックアプローチを支える数理技術の研究動向や人工知能研究のサービス最適化におけるインパクトについて述べる。

講師2:大堀 耕太郎 氏 (株)富士通研究所
タイトル:サービスデザインのための数理 II:ステークホルダーとの対話を支援するモデリング&シミュレーション
【概要】
多数の要素とその要素間の複雑な相互影響を含むサービスシステムは多様な振る舞いを見せる.サービス設計者は,その振る舞いの価値を理解した上で,システムを規定することが重要である.しかし,サービスシステムには異なる問題関心を持つステークホルダーが多数含まれているため,デザイン時に考慮すべき要素や構造を一意に定めることは難しい.そのため,単一視点からの問題設定に対して予測や最適化を志向してき
た従来の数理モデルのみではサービスシステムを扱うことはできない.本講演では,サービスデザインへの新たな接近法として,ステークホルダーとの対話を支援し,システムを構成する要素や構造を明らかにするためのモデリング&シミュレーション技法を紹介する.また,本技法を実際のビジネス課題に対して適用した際の効果を示すと共に,今後のサービスデザインに対する展望を述べる.


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年5月13日(木) 15:30 ― 17:45
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:Dalibor Volny 氏 (University of Rouen, France)
タイトル:Martingale approximations for random fields

【概要】
In studying the central limit theorem and the weak (Donsker) invariance principle for stationary discrete time processes, a powerful method consists in approximating partial sums of the process by martingales. We will show a short survey of this method and then an extension of this approach to a study of limit theorems for stationary random fields. The research was done with Wei Biao Wu, Jana Klicnarova and Yizao Wang.

講師2:Sana Louhichi氏 (Grenoble University, France)
タイトル:Associated random variables: models, tools and limit theorems
【概要】
Association is a notion of positive dependance of random variables. It was introduced independently in different fields like statistics, reliability in 1967 and physics in 1971 (where it is known as Fortuin-Kasteleyn-Ginibre (FKG) inequality). The first purpose of my talk is to give the definition and models of associated time series. Next, tools needed to study such dependence will be given. In the last part of my talk, we will give some limit theorems, useful in statistics and applied probability, for such sequences.

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年4月17日(木) 15:00 ― 16:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:三浦 良造 氏(東北大学サービス・データ科学研究センター)
タイトル: 一般化されたレーマン対立仮説モデルを用いた単純線形回帰モデルと順位推定
【概要】
本講演では、一般化レーマン対立仮説モデルを単純線形回帰モデル(ファイナンスでは市場モデルとも呼ぶ)の偶然誤差項へ適用する。つまり、単純線形回帰モデルの偶然誤差項に一般化レーマン対立仮説モデルを適用し、その場合の変換パラメータ推定量の漸近正規性の数学的証明を吟味する。順位統計量から導かれる回帰係数(いわゆるベータ)の推定量は、Jureckova(1971)とJaeckel(1972)において確立されており、その推定量の漸近正規性はすでに証明されている。従って、本講演の貢献としては、偶然誤差項に一般化レーマン対立仮説モデルを適用することと、そこに使われる変換パラメータの順位統計量に基づく推定量を定義しその漸近正規性を示すところにある。変換パラメータ推定のためには、順位統計量に基づいて回帰係数を推定した後の残差を用いる。

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年1月23日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:大屋 幸輔 氏(大阪大学大学院経済学研究科、金融・保険教育研究センター)、木下 亮 氏(大阪大学大学院経済学研究科)
タイトル: 時系列間の因果性の変化の検証に関して
【概要】
複数の時系列間の因果性は,時間領域における推論では,Granger因果性検定に
よって検証できることは広く知られているが,周波数領域においては,Hosoya
(1991), Geweke (1982) で導入された因果性測度によってとらえることができる。
本報告では,観測期間中,特定の時点でモデルに構造変化が生じているときに,
それが因果性に対して,どの程度の変化を引き起こしているのかを検証する方法
を提案する。さらにモンテカルロ・シミュレーションにより,提案された検定統
計量の有限標本における性質を明らかにしている。

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2014年1月16日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:高屋 典子 氏(NTT研究所 サービスエボリューション研究所)
タイトル: 選択を科学する〜文書分類手法のマーケティングへの適用〜
【概要】
通信の歴史の中で、インターネットの登場は大きなインパクトを与える出来事であった、多様な文書が発信される中、目的とする情報をいかに探しだせるようにするかを巡って、急速な技術の進展が起っている。このセッションでは、このようなテキストマイニングの方法の中から、文章内に複数のトピックの混合を仮定した「トピックモデル」用いて、ユーザの選択行動を推定する手法について紹介する。

  シンポジウム「大規模で非定常な時系列・時空間データのモデル化とその推定・検定・予測法の研究」

   主催:科学研究費・基盤研究(B)25280005(代表 松田安昌)
  共催:数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2013年12月5日(木) 13:30 ― 7日(土)11:45
場所:東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟11階 大会議室

【概要】
全20名の講演者が予定されております。
全プログラムは下記のHPをご参考ください。
http://www.econ.tohoku.ac.jp/~matsuda/program/program_j.htm

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2013年11月21日(木) 15:30 ― 17:45
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:岩根 秀直 氏 (国立情報学研究所/(株)富士通研究所)
タイトル:ピーク電力削減のためのノートPCのバッテリー制御

【概要】
東日本大震災の影響による電力の供給力不足に対し,省エネ規制が 総電力量からピーク電力の削減に見直された.(株)富士通研究所 ではノートPCのバッテリーをオフィスの余剰電力として利用し, ピーク電力を削減する制御システムを開発した.本システムでは, オフィスの電力需要予測と充放電スケジューリングを行う. 本講演ではこれらの手法と,シミュレーションおよび実証実験によ る評価結果について述べる

講師2:渡邊 勇 氏 (電力中央研究所)
タイトル:電力系統の災害・事故復旧計画の策定を支援する最適化技術
【概要】
自然災害や事故等を未然に防ぐことは難しく、ある程度の停電発生 は避けられない。災害等発生時の社会的損失を最小限に抑えるためには、被災設備の迅速な応急復旧や的確な系統操作が重要であるが、膨大な数の電力流通設備を対象とした復旧操作・作業計画を策定することは容易ではない。本講演では、災害・事故復旧計画の策定支援に関する最適化技術を用いた取り組みについて紹介する。


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2013年11月1日(金) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:粕谷 博宣 氏(経営コンサルタント)
タイトル:ORを用いた業務改善事例
【概要】
コンサルティング現場での改善事例を,実際にサービス業において実施したアプローチや,改善着眼点と共に解説する.具体的には,次のようなOR技法による2社の事例を紹介する.
事例1 『ガントチャートを用いた人員配置の適正化と労務コストの削減事例』
事例2 『線形計画法を用いた在庫管理の適正化と仕入れコストの削減事例』
また,サービス業は他の業種(製造業など)と異なり,固有の問題特性を有し ているが,事例での改善の提案・導入時における困難性,および対処法についても簡単に言及する.

        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2013年10月31日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:青柳 憲治 氏(筑波大学大学院ビジネス科学研究科)
タイトル: 3階層多変量状態空間モデルによる動的市場反応分析

【概要】
本研究では、2層の線形ガウス型状態空間モデルを3層に拡張し、その枠組みで動的市場反応のモデル化を行っている。具体的には、売上に影響を与える各種マーケティング施策(売価、エンド、チラシ)の動的反応係数を、参照価格及びストックGRPで構造化し、モデル化する。このモデル化により、動的市場反応の形成メカニズムを評価できる。3層の状態空間モデルは、一定の条件を満たせば2層の状態空間モデルで表現でき、パラメータ推定はカルマンフィルタと最尤法の枠組みで行える。


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2013年10月9日(水) 16:30 ―
場所:大会議室(東北大学経済学研究科・経済学研究科棟4階)

講師1:遠藤 守也 氏(仙台市環境局震災廃棄物対策室長)
タイトル:東日本大震災 震災廃棄物の処理について

講師2:石井 博昭 氏(関西学院大学理工学部)
タイトル:競合的輸送問題とその応用
【概要】
古典的な輸送問題は供給地から需要地に物資を送るときに、供給地から送ることができる上限と需要地での受け取りの下限の条件のもとに総輸送コストを最小にするような輸送パターンを求める問題である。競合的輸送問題では需要地が幾つかのグループに分かれていて、各グループへの輸送コストに関する満足度の最小値を最大にする輸送パターンを求める。さらには各データが整数の下で、輸送量がある単位量の整数の条件を付加する。この問題の応用としては幾つかの災害地に輸送費用に関してできるだけ公平な輸送を行うにはどうすべきかという現実的問題が考えられる。最初に2グループの場合を考え、その効率的解法を与える。次に3以上のグループに分かれる場合について議論する。いずれの場合も整数条件を付加する。我々はすでにこの問題を考察している(Hiroaki Ishii, Competitive Transportation Problem, Central European Journal of Operations Research, Vol.12, (2004)pp.71-78 )が,整数条件は考えていない。 そして、これらに輸送時間の不確実性や輸送ルートの望ましさを導入する。 災害時には物資の到着はできるだけ早い方がよいので、現実的な制約である。最後に災害時についてのより適用可能性に関して、将来の研究課題について議論する。


         数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト
         パーティクルフィルタ研究会 共催

日時: 2013年7月19日(金) 14:40 ― 17:30
場所:大会議室(東北大学経済学研究科・経済学研究科棟4階)
研究会:パーティクルフィルタ研究会

 講演者1:生駒 哲一 氏(九州工業大学工学研究院)
 題目:パーティクルフィルタ

 講演者2:石垣 司 氏(東北大学大学院経済学研究科)
 題目:確率的選択モデルのためのMCMC法と変分ベイズ法

 講演者3:長谷川 翔平 氏(東北大学大学院経済学研究科)
 題目:Dynamic Preference Change through Brand Satiation




        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2013年7月18日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:井坂 直人 氏(上智大学国際教養学部)
タイトル: An Empirical Analysis of Order Flow prior to the Announcement of Major Negative Information
【概要】
Using a data set comprising the limit order book for TOPIX Core 30 firms listed on the Tokyo Stock Exchange, we investigate the changes in order flow prior to the announcement of downward revisions in earnings forecasts during the period from 2007 to 2009. Our main findings are as follows. First, market depth at the best-ask quote increases on preannouncement days. Second, sell limit orders tend to increase significantly during early preannouncement days, whereas aggressive sell orders sharply increase immediately prior to the release of information. Finally, both market and limit orders become more informative on preannouncement days.


        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト
        現代経済学研究会共催

日時: 2013年7月4日(木) 14:40 ― 17:50
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師1:茂木 快治 氏(ノースカロライナ大学チャペルヒル校)
タイトル: Testing for Granger Causality with Mixed Frequency Data
【概要】
It is well known that temporal aggregation has adverse effects on Granger causality tests. Time series are often sampled at different frequencies. This is typically ignored, as data are aggregated to the common lowest frequency. We develop a set of Granger causality tests that explicitly take advantage of data sampled at different frequencies. We show that taking advantage of mixed frequency data allows us to better recover causal relationships when compared to the conventional common low frequency approach. More specifically, we show that the mixed frequency causality tests have higher local asymptotic power as well as more power in finite samples compared to conventional tests.
講師2:北川 章臣 氏(東北大学経済学研究科)
タイトル: Long-run Consequences of Ranking Job Applicants by Unemployment Duration: Theoretical and Numerical Analyses
【概要】
This paper considers long-run consequences of ranking job applicants by their unemployment durations in the framework of a simple general equilibrium model with efficiency wages, in which statistical discrimination of firms against jobless workers has a distorting effect on labor market performance. Specifically, firms believe that jobless workers who have been unemployed over the long term are not employable, and thus “rank” job applicants, by setting an admissible length of unemployment duration to qualify them for employment. Jobless workers, on the other hand, decide whether or not to preserve their employability, given such a ranking behavior and wages they will receive after being rehired. Theoretical and numerical analyses of that model show that, under certain conditions, this interaction between firms and jobless workers results in multiple stationary equilibria, which differ one another in allocative efficiency, and that the most inefficient one is realized by the belief of firms that all of the jobless workers have already lost their employability. Thus the government should persuade firms not to have such an extreme belief, thereby creating second chances for jobless workers. Moreover, if the government can reduce incomes of jobless workers through taxation, the multiple equilibria, in which a subset of jobless workers are given second chances, are coalesced into a more efficient one, in which every job seeker can find a new job by experiencing one period of unemployment. These policies effectively nullify the distorting effect of statistical discrimination considered here.



        数理モデルとデータ駆動型サービス科学研究プロジェクト

日時: 2013年5月2日(木) 14:40 ― 16:10
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:伴 正隆 氏(日本大学経済学部)
タイトル: ID付POSを用いた新製品採用時期に基づく消費者分類モデル
【概要】
マーケティングにおいて現象の経時的変化を捉えた概念はいくつかある。代表的なものにロジャースの新製品普及プロセスではイノベーションの採用者特性を社会学的な視点から採用時間順に分類している。戦略論では製品ライフサイクルマネジメントにおいて製品の市場投入から退場までの最適なマーケティング戦略を提示している。いずれも時間経過とともにマーケティング対応を変えることの必要性を示すもので、時間を基準とした消費者クラスタリングが必要であると考える。本発表では消費者の新製品採用時期に着目して、ブランド選択モデルを基本として消費者を新製品の採用時期によってカテゴリに分類するモデルを提案し、新製品の市場投入後どのようなマーケティング反応をもつ消費者が新製品を採用しているかを測定する。モデルは家庭用洗濯洗剤のID付POSデータに適用し、マルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)法によって推定し、分析結果を紹介する。


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

日時: 2013年3月27日(水) 13:30 ― 15:30
場所:東北大学経済学研究科 片平キャンパス エクステンション教育研究棟6階 講義室C
講師1:石垣 綾 氏(東京理科大学理工学部)
タイトル: 多段階生産システムにおける需要適応型かんばん制御方式の設計
【概要】
近年,製造業において製品の多様化やライフサイクルの短期化などに伴い在庫の削減が求められている一方で,短納期で製品を提供することによる顧客サービスの改善が求められている.本研究では,市場に製品を供給する生産システムにおいて,需要状況と在庫状況に応じて受注生産と見込生産をダイナミックに切り替える需要適応型かんばん制御方式を提案し,在庫量と納入リードタイムの削減を試みる.

講師2:中島 健一 氏(神奈川大学工学部)
タイトル: 小売業における科学的サービス改善手法に関する研究
【概要】
本研究では, 小売業における科学的なサービス改善アプローチの提案を行い,実システムへの適用の可能性を検討する.ここでは,従来の研究において殆ど考慮されてこなかった定量的尺度を導入した新たな品質機能展開を提案し,実際の店舗におけるヒアリングアンケートによる顧客満足度調査結果に基づき、提案手法を活用した小売業におけるサービス改善方策を検討する.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

日時: 2013年1月17日(木) 16:00 ― 17:00
場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師:今井潤一 氏(慶応義塾大学 理工学部)
タイトル: リアルオプションの導入とその発展
【概要】
経営者が持つ柔軟な行動の可能性は,権利であって義務ではない. 経営者は,状況に応じて調達先の変更や規模の拡張,縮小,続編の 作成,あるいは増刷など,柔軟な行動の選択肢を,義務としてでは なく,権利として持っている.その意味において,この柔軟性は, リアルオプションや実物オプションと呼ばれている. ワークショップにおいては,リアルオプションの導入から定性的 分析,定量的な分析の重要性について説明をおこない,リアルオプ ション研究の現状と実務界への適用可能性について広範な事例や ケースを用いて紹介する.また,事業会社のリスク管理の観点から リアルオプション分析と,金融市場でのヘッジングに関しての考え 方について議論を行う.最後に,最近のリアルオプション研究の紹 介をする.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2013年1月11日(金) 16:20 ― 17:50
 場所:大会議室(東北大学経済学研究科研究棟)
 講師:Atsushi Inoue 氏(North Carolina State University)
 タイトル: Frequentist Inference in Weakly Identified DSGE Models
【概要】
A common problem in estimating DSGE models is that the structural parameters of economic interest are only weakly identified. As a result, classical confidence sets and Bayesian credible sets will not coincide even asymptotically, and the mean, mode or median of the posterior distribution of the structural parameters can no longer be viewed as a consistent estimator. We propose two methods of constructing confidence intervals for structural model parameters that are asymptotically valid from a frequentist point of view regardless of the strength of identification. One involves inverting a likelihood ratio test statistic, whereas the other involves inverting a Bayes Factor statistic. A simulation study shows that both methods have more accurate coverage than alternative methods of inference. An empirical study of the degree of wage and price rigidities in the U.S. economy illustrates that the data may contain useful information about structural model parameters even when these parameters are only weakly identified.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年12月20日(木) 14:40 ― 16:10
 場所:大会議室(東北大学経済学研究科研究棟)
 講師:吉良知文 氏(秋田県立大学 システム科学技術学部)
 タイトル: ライフライン網の災害復旧スケジュールと最適化
【概要】
ライフライン等の被害箇所を手分けして最短時間で復旧させる作業 計画を作成する問題は運搬経路問題の一種と考えられる.しかし, 複 雑な制約条件をもつ現実の問題においては強力な近似解法である局所 探索法を上手く実行できないことも多い.災害復旧計画において重要 かつ扱いが難しい先行順序制約および合流作業を考慮した効果的な局 所探索アルゴリズムを紹介する.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年12月6日(木) 14:40 ― 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:太田亘 氏(大阪大学 大学院経済学研究科)
 タイトル: 取引システム高速化と始値形成
【概要】
東京証券取引所は2010年1月に取引システムを高速化したが,それが 取引開始時の価格発見に影響を与えたかについて分析を行った.取引 システム変更前後で,情報投資家は取引開始前の発注行動を大きく変 更していない,という推計結果が得られるとともに,取引開始直前の 気配形成にも大きな変化は観察されなかった.また,注文のキャンセ ルが自由にできると価格形成が歪められると議論されることがあるが, 気配を大きく変えるような注文のキャンセルは,平均的には価格形成 に影響を与えていない.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年11月29日(木) 14:40 ― 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:円谷友英 氏(高知大学 人文学部)
 タイトル: 区間AHPを介したグループ意思決定支援
【概要】
グループ意思決定における2種類の役割を想定し,それぞれが得意な 作業に集中しながら,段階的に決定を導く方法を示す.ここで考える意 思決定問題は,いくつかの代替案にウェイトを付与する問題とし,また, 2種類の役割は,問題に対して具体的な見解を述べるメンバと,与えられ た情報を整理し逐次まとめるリーダである.導かれる決定がよりよいも のとなるよう,さらに,メンバの納得性も十分に高まるよう,メンバが 与えた情報をリーダがまとめるという一方通行ではなく,常にメンバと リーダの情報交換が双方通行で行われる中で最終決定が導かれていくよ う支援する.このとき,メンバからリーダへの情報提供は,メンバの与 えやすさを考慮して,代替案に関する一対比較行列で表す.メンバは, 2つの代替案に着目し,他の代替案は考慮せずに,その比較値を与える作 業を繰り返すので,一対比較値同士の整合性は担保されていない.した がって,リーダは,各メンバが与えた一対比較値同士にある不整合性を 反映して,代替案のウェイトを区間値として求め,これをそのメンバの 意見とみなす.また,リーダからメンバへの情報提供は,各メンバが当 初あたえた一対比較行列と,もっとも意見の類似性が高い2メンバからな るサブグループの意見に基づく(区間)一対比較行列との相違で表す.そ のために,リーダは,2メンバの意見を統合し,それを(区間)一対比較行 列に変換する.リーダの作業は,代替案に関する(区間)一対比較行列と 区間ウェイトを相互に変換することで,ここに区間AHPを用いる.リーダ とメンバが各々に行う情報提供・処理が区間AHPにより共有されることで, 両者の情報交換は円滑になる.そして,メンバが,逐次サブグループの意 見を踏まえて,自身の考えを調整することで,よりよい決定が得られるだ けでなく,彼らの決定への納得性は高まる.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年11月22日(木) 14:40 ― 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:小柴等 氏((独)産業技術総合研究所サービス工学研究センター)
 タイトル: サービス工学におけるユーザモデルの構築と活用
【概要】
ICTの普及に伴ってデータ収集のコストが低下し,大量のデータを容易に 収集できるようになってきた.飲食や小売りなど,サービスの現場でも, 会計(POS)データや勤怠データ,発注データなど,多種多様な大量データ (大規模データ)が集積されている.一方,これらのデータを解析・活用 することについてはようやく研究が始まった段階で,特に非仮想店舗にお ける実データを意識した手法,解析例は多くない.今回は,サービスの現 場で収集された大規模データに基づいて,自動的にユーザのモデルを構築 するための技術(潜在クラスモデルによる顧客と商品の同時カテゴリ化, 購買行動の予測など)を中心に,解析のためのデータを実際に現場で収集 し,結果を現場に適用するための方法論と併せて紹介する.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年11月13日(火) 15:00 ― 16:30
 場所:大会議室(東北大学経済学研究科研究棟)
 講師:木皿正志 氏(東北オータス株式会社 代表取締役)
 タイトル: 地域の情報サービス企業におけるシステム開発事例
【概要】
以下についての講演
・地域(東北)の情報サービス産業の状況,課題
・弊社の概況,沿革
・弊社の成長戦略
・開発製品,サービスの事例
・産学連携による課題解決


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年10月25日(木) 14:40 ― 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:鹿内健志 氏(琉球大学 農学部)
 タイトル: これからの農業を考える −農業への情報技術の活用−
【概要】
農家の高齢化は,これらの経験者が有する営農の知識・技能が消え, 高度な農業技術が次世代へ円滑に継承されない恐れがある.農作業の 知識・技能を継承するために,各種センサーを用い圃場情報や農作業 者の行動を記録し,農作業データのデータベースを構築し,生産者レ ベルにおける圃場情報を基にした農作業の最適化を行うことが試みら れている.今回は,沖縄のサトウキビ生産での農作業情報の収集や農 作業データベースについて解説し,農業における情報技術のこれから の課題について考える.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年10月4日(木) 14:40 ― 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:岸本直樹 氏(法政大学 経営学部)
 タイトル: Prepayment Behaviors of Japanese Residential Mortgages
【概要】
We investigate full prepayments of Japanese residential during a ten-year period from 1996 to 2005. This investigation is important because the amount of mortgages outstanding in Japan is huge, yet the study on their prepayments is very limited. This period from 1996 to 2005 was characterized by two distinct features of interest rate phenomena that might have significant effects on mortgage refinancing. First, interest rate fluctuations were limited to a narrow range of a little over one percent. Surprisingly, full prepayments of Japanese mortgages were fairly sensitive to small changes in interest rates. Second, long-term refinancing rates did not fall well below the contract rates of most mortgages in our sample during the ten-year period, while short-term refinancing rates did. With this interest rate relationship, if mortgagors ever refinanced, it was likely that they rolled over short-term mortgage rates several times until they repaid mortgages completely. Hence, we examine the sensitivity of full prepayments to short-term vs. long-term interest rates, mortgagors' expectation of future course of interest rates, and interest rate volatility. Our analysis reveals that the second and third factors affected prepayments in a statistically significant manner, but not the first factor. Other issues we look into are the patterns of full prepayments in relation to loan age and seasonality. We find that the pattern of full prepayments relative to loan age is comparable to that of mortgages in the U.S., and that the seasonal pattern of full prepayments is attributable to relevant institutional arrangements in Japan.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年9月28日(金) 14:40 ― 16:40
 場所:東北大学経済学研究科 片平キャンパス エクステンション教育研究棟6階 セミナー室
 講師1:李松雪 氏、石井博昭 氏(関西学院大学 理工学部)
 タイトル: Single machine batch scheduling problem with chains precedence and fuzzy due-date criterion
【概要】
A single-machine batch scheduling problem is investigated. Each job has a positive processing time and fuzzy due-date which means flexible completion time. Setup times are assumed to be identical for all batches. All batch sizes cannot exceed a common upper bound. As in many practical situations, jobs have to be subject to chains precedence constraints. The aim of this paper is to find an optimal batch sequence maximizing both the minimum value of desirability of the fuzzy due-date and minimizing maximal completion time. However, there usually exists no batch sequence optimizing both objectives at a time. Therefore, we seek some non- dominated batch sequences after the definition of non-dominated batch sequence. An efficient algorithm is presented to find some non-dominated batch sequences.

 講師2:Milan Vlach 氏(Charles University)
 タイトル: Sequential solutions to multi-person bargaining problems
【概要】
We are concerned with abstract models of a situation in which rational individuals can conclude mutually benecial agreements but there is a conflict of interest about which agreement to conclude. It has become customary to formulate such a bargaining problem of n individuals as a nonempty collection B of pairs (S; d) where S is a nonempty subset of n-dimensional real linear space and d is a point in S. We are interested in so called single point solutions on B; that is, in functions from B into S which satisfy some plausible conditions like individual rationality, Pareto optimality, anonymity, and others. In particular, we discuss a family of solutions called sequential solutions or stepwise solutions. Such solutions are are constructed with the help two functions defined on B: a step function that gradually changes the point d while S is kept unchanged, and a solution function that assigns to (S; d) the limit of the sequence of points constructed by the step function.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年7月20日(金) 14:40 ― 16:10
 場所:大会議室(東北大学経済学研究科研究棟)
 講師:小林庸平 氏(経済産業省 経済産業政策局 産業構造課)
 タイトル: 「成熟」と「多様性」を力に 〜価格競争から価値創造経済へ〜 産業構造審議会新産業構造部会より
【概要】
現在、日本が抱える経済社会構造・就業構造の行き詰まりを打開し、 豊かさを実感できる成長を実現するため、今般、経済産業省では「経 済社会ビジョン」を取りまとめた。本講演ではその概要について説明 する。


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年7月12日(木) 13:00 ― 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師1:真木和彦 氏(Wayne State University)
 タイトル: Estimating the Renminbi Exchange Rate Basket -- A Numeraire-Free Approach
【概要】
Numerous existing studies have investigated the undisclosed currency basket of the Renminbi (RMB) exchange rate, but the estimated basket depends on its numeraire currency. This paper studies the choice of numeraire from a statistical viewpoint. We show that a restricted least square estimator (RLSE) is (i) numeraire-free and (ii) more efficient than any least square estimator with a specific numeraire. We further clarify the impact of using“irrelevant”numeraire currencies, in relation to the proposed RLSE. The methodology will be demonstrated with analysis of up-to-date daily exchange rate data.

 講師2:Minjung Park 氏(University of California, Berkeley)
 タイトル: A Dynamic Model of Subprime Mortgage Default: Estimation and Policy Implications
【概要】
The increase in defaults in the subprime mortgage market is widely held to be one of the causes behind the recent financial turmoil. Key issues of policy concern include identifying the main drivers behind the wave of defaults and predicting the effects of various policy instruments designed to mitigate default. To address these questions, we estimate a dynamic structural model of subprime borrowers' default behavior. We propose a simple and intuitive estimation method, and use our model estimates to simulate how borrowers' default behavior would change under various scenarios. The simulation exercises allow us to quantify the importance of various factors, such as home price declines and loosened underwriting standards, in explaining the recent increase in subprime defaults. Furthermore, we use simulations to assess the effects of principal write-downs and other foreclosure mitigation policies on the behavior of various subsets of borrowers.


        サービス最適化に関する数理モデル研究プロジェクト

 日時: 2012年5月26日(土) 14:40 ― 16:10
 場所:第3演習室(東北大学経済学研究科研究棟)
 講師:小暮厚之 氏(慶応大学 総合政策学部)
 タイトル: ベイジアン予測分布のリスク中立化 −リバース・モーゲージ評価への応用−
【概要】
本講演では,ベイジアン統計学の立場から将来のリスクの評価を行う統一的な方法について論じ,その応用例を述べる.金融や保険においてリスクの分析は,1.リスクのモデリング,2.リスクの評価の二つのプロセスから構成される.従来のベイズ統計学の利用は主に1に関わるものであり,2についての考察は比較的少ない.本講演では,リスクの分析をベイジアン統計学の統一的な枠組みで実践するために,1に基づくベイジアン予測分布を最小クロスエントロピー法を用いてリスク中立化し,2の評価に適用する手法について報告する.特に,長生きリスクの顕在化とともに新たな期待が寄せられているリバース・モーゲジの評価を考える.


        数理・統計・情報技術によるサービス科学研究プロジェクト研究会

 日時: 2012年2月16日(木) 14:40 - 17:50
 場所:東北大学経済学研究科大会議室(経済学部棟4階)
 講師1:陳 春航 氏(琉球大学理学部)
 タイトル: Levy過程による津波リスクの統計分析
【概要】
2011年3月11日に東北地方で起きた千年に1回規模と言われる程の巨大地震とそれに伴 う巨大津波は大きな被害をもたらした。巨大地震、巨大津波は何時、何処で、どの規模で起きるかを予測することは難しいため、これらの自然災害が起きるリスクを統計的に解析し、そのリスクの特徴やリスクのレベルに見合わせた防災対策を前もって工夫することが大変重要である。本研究では、Levy過程を用いて、巨大津波が起きるリスクを統計的に解析する。本講演では、Levy過程による巨大津波の起きるリスクに関する統計解析手法について解説する。解析例としては、宮城県鮎川および四国土佐清水において、3年、10年、30年、50年、100年、300年、500年、1000年のタイムスパンにおいて大津波(5m〜8m)、巨大津波(8m以上)発生の確率を解析する。

 講師2:佐藤 整尚氏(統計数理研究所データ科学研究系
 タイトル: 電力需要データの季節調整について
【概要】
この震災とそれに続く原発事故により、電力需給に関心が集まるようになった。効率的な電力供給を行うためには需要予測が欠かせないが、この夏の電力制限令などで需要パターンにもおおきな変化があり、従来型の予測モデルでは限界があると思われる。この講演では、状態空間モデルによる毎時電力需要データの解析を紹介し、どのように予測に結びつけられるかを議論したい。


        数理・統計・情報技術によるサービス科学研究プロジェクト研究会

 日時: 2012年2月9日(木) 14:40 - 16:50
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:石島 博 氏 (中央学院大学大学院 国際会計研究科)
 タイトル: 不動産の価格とリターンの理論と実証:ファイナンス理論の適用を目指して
【概要】
不動産は企業や個人にとって最大の資産である一方で、近年、金融と高度に 融合しつつある。よって、不動産市場の持続・安定的な発展のためにも、同 一の理論に基づいて合理的価格評価法を確立し、同じ脈絡で金融と不動産の 投資を理解することは重要である。そのために、動的ポートフォリオ選択モ デルに基づいて、その価格評価の理論を構築する。しかし、実際の市場における価格は、流動性の欠如等に起因する「歪み」と、同じ不動産は1つしかないという強い「個別性」が存在する。そこで、理論と市場の価格の乖離を説明できる統計モデルを提案し、その有効性を実証する。さらに、この統計モデルに基づき、不動産価格のインプライドなリターンを生成するフレームワークを提案する。そして、このインプライド・リターンが従うべき1つの確率モデルを、先に述べた動的ポートフォリオ選択モデルより導出する。この確率モデルを推定することにより、不動産市場全体と、地域や用途などによって層化される不動産の層区分ごとに、リターン・インデックスを抽出することができる。このリターン・インデックスに対しては、ファイナンス理論や金融工学の手法が直接的に適用できる。その応用例として、伝統的金融資産に、不動産を組み入れたポートフォリオ選択の実証もあわせて示す。


       研究集会「数理ファイナンスとその周辺」
数理・統計・情報技術によるサービス科学研究プロジェクト研究会 共催

 日時: 2012年1月28日(土)10:30 - 29日(日)17:15
 場所:東北大学経済学研究科第3講義室
   川内キャンパス案内図 26 番の建物「中講義棟」2階です.
   http://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/about/10/about1003/index.html
 世話人:高岡浩一郎(一橋大学),室井芳史(東北大学)
 ※事前の参加申し込みは不要です.当日,受付にてご記名をお願い致します.
 プログラム:

1月28日(土)
10:15-11:00 足立高徳氏(一橋大・国際企業戦略研究科D1)
Credit Risk Modeling with Delayed Information
11:00- 11:45 中津智則氏(立命館大・理工学研究科D1)
Volatility Risk for Options Depending on Extrema (joint work with Arturo Kohatsu-Higa)
Lunch Break
13:30-14:20 安達隆氏(福島県立医科大・医学部自然科学講座)
On Dynamic Programming Equations for Utility Indifference Pricing under Transaction Costs
14:20-15:10 尾張圭太氏(東京大・経済学研究科)
TBA
15:40-16:30 山本有作氏(神戸大・システム情報学研究科)
Option Pricing based on the Fast Gauss Transform
16:30 17:20 室井芳史氏(東北大・経済学研究科)
スペクトル2 項分岐木


1月29日(日)
9:30-10:15 須田真太郎氏(東北大・経済学研究科M1)
ジャンプ拡散モデルによるアメリカン・オプションのグリークスの計算法
10:15-11:00 大須賀恵実氏(東北大・理学研究科D1)
TBA
11:00-11:45 佐々木洋氏(一橋大・国際企業戦略研究科D2)
An Approach to the Demand-based Option Market Model Lunch Break
13:30-14:15 吉澤容一氏(一橋大・経済学研究科D3)
Evolution Copula and Risk Management
14:15-15:05 今村悠里氏(立命館大・理工学研究科)
Put-Call Symmetry の一般化と応用
15:35-16:25 石谷謙介氏(三菱UFJ トラスト投資工学研究所(MTEC))
Optimal Execution Problem with Random Market Impact(加藤恭氏との共同研究)
16:25-17:15 深澤正彰氏(大阪大・理学研究科)
流動性コストの構造に応じた最適離散ヘッジ戦略について



        数理・統計・情報技術によるサービス科学研究プロジェクト研究会

 日時: 2011年12月15日(木) 14:40 - 16:40
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師: 野木森 稔 氏 (内閣府 経済社会総合研究所)
 タイトル: GDP統計と景気動向の見方
【概要】
GDPは景気判断を行う上で欠かせない統計である。特に四半期GDPは政策判断において最重要統計とも言え、金融市場での注目度も高い。本講演では、そのGDP統計を利用者側と作成者側での視点に基づき解説する。金融市場ではGDPの予測にあたってどのような方法が使われているのかを確認し、その手法の発展の可能性について見る。また、内閣府が現在行っている四半期GDPの改善に向けた取り組みなどを紹介する。


        数理・統計・情報技術によるサービス科学研究プロジェクト研究会

日時: 2011年11月24日(木) 14:40 - 16:40
場所: 第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
講師: 服部 哲弥 氏(慶應義塾大学・経済学部)
タイトル: Amazonランキングの謎を解く
【概要】
先頭に跳ぶ規則に従う多粒子系の確率モデルを,流行度の順に並べるランキング(順位付け)の簡単な数理モデルとして確率順位付け模型と呼ぶ.この模型について,位置と先頭へのジャンプ率の結合経験分布の無限粒子極限の存在(大数の法則)と,極限分布が簡単な偏微分方程式の解として特徴づけられること(流体力学極限),そして,以上の内容が,オンライン書店などのウェブのある種のランキングという社会現象のデータをよく説明しているように見えること,について紹介する.


        数理・統計・情報技術によるサービス科学研究プロジェクト研究会

日時: 2011年7月14日(木) 14:40 - 16:40
場所:東北大学経済学研究科大会議室
講師:蓮池 隆 氏 (大阪大学大学院 情報科学研究科)
タイトル: 不確定状況下における意思決定問題
【概要】
実社会には数値情報のみならず,言語情報などの非数値情報も多く存在し,それらの情報を受け取る状況により,人の感覚により異なる解釈となる.そのような不確定状況下で何らかの意思決定を行う必要がある場合において,非数値情報を数理的に表現する必要がある場合が多い.本講演では,1つの数理的手法としてファジィ理論を導入し,いくつかの既存の意思決定問題に対する数理モデルの拡張,解法アルゴリズムの紹介,簡単な数値例による考察を行う.


        数理・統計・情報技術によるサービス科学研究プロジェクト研究会

 日時: 2011年6月23日(木) 14:40 - 16:40
 場所:東北大学経済学研究科大会議室
 講師:宇野 毅明 氏(国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系)
 タイトル: データマイニングを味見する ─ 計算から見たデータマイニング ─
【概要】
データマイニングは、巨大なデータから有用そうな構造(パターン)やルールを「効率良く見つけ出す」手法である。特にビジネスにおいて注目されてきた関係からか、正しく理解されてきていない面があるように思われる。本講演では、データマイニングの基礎的な目標と手法を、パターン発見問題を中心に解説し、統計など他手法の関連や、計算コスト減少の手法などについて、説明する。


        サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

 日時: 2011年3月9日(水) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:石垣 司 氏((独)産業技術総合研究所サービス工学研究センター)
 タイトル: 大規模データを活用した生活者起点のサービス工学へ向けて
【概要】
実サービスの現場において状況依存的に変化する顧客の要求に適応するためには、生活者起点の発想による顧客理解が重要となってきている。そのため、日常的に観測されている数々の大規模データを顧客理解とサービス設計に利活用したいという要求が高まっている。
 そこで本講演では、購買行動に関する大規模データを用いたサービス工学の実践へ向けた取り組みについて紹介する。はじめに百貨店のID-POSデータを例に、潜在クラスモデルによる顧客と商品の同時カテゴリ化とベイジアンネットワークモデリングの併用による顧客行動に関する知識発見の方法論を紹介する。加えてその発展形として、流通量販店のID-POSデータと顧客ライフスタイルアンケートデータを例に、多層潜在クラスモデル上での異種データの融合による顧客セグメントと商品カテゴリの自動生成とその応用(顧客セグメント毎の商品カテゴリの購買傾向の把握、商品SKU毎の自動的な商品DNAの付与、店舗毎の顧客構成の把握など)について紹介する。また、外食サービスにおける顧客理解とサービス生産性の向上の試みについても紹介する。


        サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

 日時: 2011年2月10日(木) 14:40 - 17:50
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師1:山本 零氏(MTEC)
 タイトル: 資産運用実務における数理最適化の応用
【概要】
資産運用実務、特に発表者が携わっている年金資金の運用において、どのように数理最適化手法が利用されているのかという点について理論面、実務面の両方から説明を行う。
 @資産運用の流れ
  ・アセットアロケーション
  ・アクティブ運用とパッシブ運用
 A資産運用理論の基礎
  ・平均・分散モデル
  ・公的年金の基本ポートフォリオ構築を用いた数値例
 Bアセットアロケーションへの応用
  ・平均・分散モデルの問題点
  ・多期間最適化の応用
  ・ロバスト最適化の応用
 C個別株運用へ応用
  ・アセットアロケーションとの違い
  ・マルチファクターモデルの利用
  ・コストの考慮と整数計画法の応用
 D最近のトピックス

 講師2:元山 斉氏(統計数理研究所)
 タイトル: Note on a simple derivation of the asymptotic normality of a sample quantile from
         a finite population

【概要】
In this article, we study the limiting distributions of sample quantiles from a finite population. We give a simple proof of the asymptotic normality of a sample quantiles for simple random samples from a finite population employing the method of Wretman(1978).


        サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

 日時: 2010年11月18日(木) 16:20 - 17:50
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:生方雅人 氏 (釧路公立大学)
 タイトル: Option pricing using realized volatility and ARCH type models

【概要】
This article analyzes whether daily realized volatility, which is the sum of squared intraday returns over a day, is useful for option pricing. Different realized volatilities are calculated with or without taking account of microstructure noise and with or without using overnight and lunch-time returns. The ARFIMA, ARFIMAX, HAR, HARX models are employed to specify the dynamics of realized volatility. For comparison, GARCH, EGARCH and FIEGARCH models are estimated using daily returns, where option prices are derived by assuming the risk-neutrality and by using the Duan (1995) method in which the assumption of risk-neutrality is relaxed. Main results using the Nikkei 225 stock index and its options prices are introduced at the seminar.


        サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

 日時: 2010年10月28日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:加島智子 氏 (近畿大学工学部)
 タイトル: 飲食店における環境・健康支援連携のためのアンビエント環境の構築

【概要】
サービス産業は日本のGDPの約7割を占めており,2008年に経済産業省が作成した「技術戦略マップ」に新たにサービス工学分野を設定されるなど,サービス産業の質と生産性向上のための科学的・工学的手法の開発・普及が急務となっている.しかし,現在のサービス産業では現場の「経験と勘」に頼ることが多く,生産性の伸び率は製造業や欧米諸国に比べても低い.
 これらの背景からこれまで飲食店で利用可能な自動注文機能と連携した販売時点情報管理ソフトウェアを開発してきた.これは健康支援として個人の嗜好と必要栄養素を考慮した単品料理の献立推奨機能を兼備えたシステムである.そのシステムの仕組みや成果について紹介する.また,今後の重要な課題となる企業の社会的責任(CSR)の取り組みについて取り上げ効率的資源循環を促すことにより廃棄率削減などの環境支援に貢献する在庫管理法,また健康支援と連携するため個体識別(RFID)の導入によりユーザ情報や在庫情報を自動で獲得するアンビエント環境の構築可能性について述べる.


 日時: 2010年10月21日(木) 16:20 - 17:50
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:種市信裕(鹿児島大学大学院理工学研究科)
 タイトル: 分割表の統計解析における漸近近似

【概要】
度数(離散)データの分析におけるいくつかの統計的手法の概説(具体的な方法, 適用例)をおこなう。特に、2次元分割表の独立性検定に用いられる検定統計量の分布の、離散的確率変数の漸近近似について解説する。
 この近似の連続項のエッジワース展開に基づく部分を用い、大標本の理論の近似より少ない標本数においても精度の良い近似が可能な変換検定統計量について述べる。この変換統計量を用いることにより、少ないデータでより精度の良い仮説検定をおこなうことが可能となるため、多くの分野への応用が期待できる。


          サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

日時: 2010年10月21日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:日高徹司(株式会社博報堂)
 タイトル:広告効果測定に向けての取り組みのご紹介 -実験計画法アプローチと時系列解析アプローチ-

【概要】
メディア環境の多様化,グローバル化,マーケティング予算に対する正当性検証の強化に伴い,広告効果測定への関心も変化してきています.その中でも,「クロスメディア効果」といわれるデジタル・メディアを含めた効果測定と,「広告の長期効果」も含めた効果測定が望まれています.今回はこれらの課題に対する弊社の試みをご紹介します.
ひとつは,実験計画法に階層ベイズ一般化線形モデル適用したクロスメディア効果測定手法,もうひとつは,POSデータと広告出稿データを利用した時系列解析による広告の短期効果,長期効果の測定の試みです.さらに,上記手法からシミュレーションなどによる活用例もご紹介します.


           サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

日時: 2010年10月7日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(東北大学経済学研究科・文科系総合研究棟10階)
 講師:久保田直行 (首都大学東京システムデザイン学部)
 タイトル:高齢者見守りサービスと最適化

【概要】
近年,在宅高齢者の見守りや在宅介護サービスなどのニーズが高まっており,各種サービスのさらなる改善が要求されている.基本的に,必要とされるサービスの設計や提供は可能であるが,個人のニーズにあわせて,洗練されたサービスを提供する必要がある.本発表では,サービスをより充実したものにするために,情報技術・ネットワーク技術・ロボット技術を柔軟に融合するための知能化技術について紹介する.
 次に,東京都福祉保険局が中心となり行っている「高齢者支援技術活用促進研究会」に関する紹介を行う.
 最後に,具体的な事例として,心身ともに健康を維持する元気な高齢者のための見守りシステムにおける学習や最適化に関する方法論について紹介する.


             サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

 日時: 2010年7月1日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:森川 浩司 (日立東日本ソリューションズ)
 タイトル: 階層ベイズ回帰モデルとマルコフ連鎖モンテカルロシミュレーションによる
      POSデータの分析

【概要】
日配品のPOSデータ分析事例を紹介する.今回の分析には Montgomery (Marketing Science, vol.16, No.4, 1997) の階層ベイズ回帰モデルを適用した. また, 推定の実行にあたってはギブスサンプラー(マルコフ連鎖モンテカルロ法)を用いた. 分析事例の紹介とあわせて,POSデータのデータとしての特徴, 日配品POSデータの分析の難しさなども紹介する.


             サービス・サイエンスにおける数理最適化研究プロジェクト研究会

 日時: 2010年6月24日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:丸山 祐造 (東京大学空間情報科学研究センター)
 タイトル:  ANOVAモデルに対する新たなベイズ型モデル選択規準の提案
【概要】
ANOVAにおいて,以下のような特徴を持つベイズ的な新しいモデル選択規準を提案する.
・未知パラメータ全てにpriorを想定するfull Bayesの規準でありながら,事前分布のうまい設定 により,積分表現を持たず,簡潔な形をしている.
・ベイズに基づく規準でありながら,事前分布の適切な設定により,結果として,郡内平方和と 群間平方和という頻度論の観点からも自然な統計量の関数となる.
・さらに繰り返し数が大きくなるという古典的な設定だけでなく,
水準数が大きくなるという現代的な設定においても,合理的な一致性を持つ.


           サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2010年2月18日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:行武 憲史 氏(財団法人日本住宅総合センター 研究部)
 タイトル: 住宅取得時における贈与特例が親子間贈与と住宅需要に与える影響
【概要】
住宅資金贈与の特例措置は、需要を喚起するための重要な政策として実施されてきた。本研究は、2003年に導入された相続時精算課税制度が、家計の贈与および住宅取得行動にどのように影響したかを検証する。分析に際しては、親が利己的なケースと利他的なケースのそれぞれについて、贈与税の緩和が親の贈与や住宅取得に与える影響をゲーム理論を用い理論的に検証した。その上で、理論モデルから導かれた結論について、2001〜2007年の戸建注文住宅購入者に対する調査の個票データを用いて実証分析している。
さらに、介護サービス市場の発達が親子間の贈与に与える影響を、モデルに介護サービス費用を明示的に導入し検証している。


 
 日時: 2010年2月1日(月) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:Wolfgang PolasekISH, Vienna)
 タイトル:Modeling Spatial Sales Response Functions by MCMC and Relevance Support Machines (RSM)
【概要】
Regional sales responses can be used to estimate the effectiveness of marketingstrategies as it was shown e.g. in a recent paper by Kao et al. (2005).  In this paper we extend the approach of Baier and Polasek (2009) into two directions:Firstly, the sales responses model is adapted to cross-sectional observations andthe variable selection is done by the underlying type 2 maximum likelihood procedureof the Relevance Support Machines developed by Tipping (2001). Secondly,a clustering component for the regional sales is added to the sales responsesmodel. The new approach allows the clustering of regional sales in a parsimoniousway. The model is estimated using synthetic and pharma marketing dataof German regions.


           サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2010年1月21日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:佐々木 美裕 氏(南山大学 情報理工学部)
 タイトル: アジアにおけるゲートウェイ空港の最適配置モデル
【概要】
羽田空港のハブ化構想」が発表されて以来、アジアにおけるハブ空港に対する関心が高まっている。ハブ空港には多くの路線が集中するため、周辺地域では人やモノの動きが活発になり、経済の発展につながる。そのため、アジア各国は巨大空港を建設し、激しい競争を展開している。ハブ空港として機能するには、空港設備、着陸料、空港使用料などさまざまな条件が必要であるが、本発表では、利用者の移動距離を利便性の尺度として考えたモデルを紹介する。2005年度の航空需要データを用い、アジアと北米や欧州などの他地域を結ぶゲートウェイ空港、および、アジア内の各地域におけるローカルハブ空港で構成される最適ネットワークを求める。


           サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2009年12月17日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:佐藤 整尚 氏(統計数理研究所)
 タイトル: 分離情報最尤法を使った高頻度金融データにおける実現分散共分散の推定について
【概要】
近年、金融データを使った分析の中で、高頻度データを用いるものが多くなってきている。しかしながら、通常のヒストリカルな推定法で求めた分散、共分散ではバイアスが発生することが知られており、その一致推定量を求めることがこの分野で盛んに研究されてきている。本報告では新たに開発された分離情報最尤法(SIML)を用いた推定法を紹介するとともにその性質に関して議論していきたい。さらに、非常に広範囲な応用可能性についても紹介する。


           サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2009年11月26日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:松下 幸敏 氏(東京大学 経済学研究科)
 タイトル:  Testing with Many, Arbitrarily Weak Instruments and Heteroscedasticity
【概要】
It has been known that classical normal and chi-square asymptotic approximations to the finite-sample distributions of estimators and statistics in structural equations model can be poor when instruments are only weakly correlated with the endogenous variables. If the number of the instrumental variables is large efficiency can be improved, but it makes the finite-sample properties of inference poor, too. This paper proposes a simple test whose size is fully robust to many, arbitrarily weak instruments and Heteroscedasticity.


           経和会記念財団助成による研究会

 日時: 2009年11月19日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:大森 裕浩 氏(東京大学 経済学研究科)
 タイトル: Multivariate Stochastic Volatility with Cross Leverage
【概要】
Two important multivariate stochastic volatility models are proposed to describe factors and leverage effects in multivariate financial time series. The first model is obtained as a natural extension of the univariate stochastic volatility model with leverage where we further incorporate cross leverage effects among stock returns. The second model is the multivariate factor stochastic volatility model where eachfactor follows the univariate stochastic volatility model with leverage.
Using a Bayesian approach, the efficient estimation methods are proposed using Markov chain Monte Carlo method. The proposed methods areillustrated using numerical examples and are applied to stock returns in Tokyo Stock Exchange. The comparison of proposed models is conductedusing marginal likelihood in our empirical study.


           サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2009年11月12日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:中里 宗敬 氏(青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科)
 タイトル: 私的情報と価格形成: 実験ファイナンスによるアプローチ
【概要】
私的情報が存在する市場で成立する取引価格について、実験により分析した。市場に私的情報が存在する場合、投資家は市場の取引から他の投資家が持つ私的情報を推察しようとする。そのような行動の結果、市場では私的情報の統合が行われる。私的情報の統合によって将来の予測が一意に定まる場合を、完備私的情報市場と定義する。実験の結果から、完備私的情報市場では取引価格は適正価格に収束することが部分的に確認された。市場では強度の効率性が達成される可能性がある。一方、市場に存在する私的情報を全て統合しても不確実性を排除できず、将来の予想が一意に定まらない場合を、不完備私的情報市場と定義する。実験から、不完備私的情報市場では投資家は誤った情報の存在を推察してしまい、市場としてシステマティックにミスプライスすることが観察された。さらに、完備私的情報市場において取引を通じた私的情報の統合がうまく行える状況では、不完備私的市場においてはより頻繁にミスプライスが発生した。投資家が合理的な行動を取ろうとした結果、市場では誤った価格形成がなされる場合がある。現実の市場で観測されるバブルあるいはクラッシュなどの現象も、このような投資家の行動に起因して引き起こされる可能性が示唆される。



          サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2009年10月29日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:山田 賢太郎 氏(キヤノンITソリューションズ(株) R&Dセンター 数理技術部)
 タイトル: サービス業界へのOR技術適用事例紹介
     〜実績データを有効活用した業務の標準化と効率化〜

【概要】
サービス業界では全体的な傾向として製造業に比べて業務効率や品質面の管理が悪く、ビジネスモデルの改革やIT活用による効率化などによる改善が求められている。今回の講演では、精力的な改善を実践している企業事例として、清掃業において製造業の生産管理を参考としてIT導入を図り効果を挙げている株式会社ボイスの事例と、需要予測を用いた在庫管理を実践している小売業の事例を紹介する。これら事例の成功要因の一つと考えられる「実績データを蓄積し、データから分析により求めた客観的な予測値や標準値に従い次の意思決定を行う仕組み」というOR的なアプローチの有用性について考察する。


          サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2009年10月22日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:山本 昌弘 氏(明治大学大学商学部)
 タイトル: 行動ファイナンスと企業評価
【概要】
本報告は、近年の決算財務データを活用し日本企業の利益管理の実態について分析するものである。行動ファイナンスは、「ヒューリスティックスに起因するバイアス」「「フレーム依存性」「非効率的な市場」という3 つの仮説を立て、企業が開示する利益には、「赤字を避けること」「前期の利益を確保すること」、「アナリストの予想利益に合致させること」といった閾値が存在することを実証してきた。財務データとりわけ利益にはノイズが含まれている。会計基準には幅があり、企業経営者は許容される範囲内で資本市場や企業を取り巻くさまざまな利害関係者の反応を考慮して政策的に決算を行っているからである。多数の企業を概観すると、一定の傾向が確認されたり、なんらかのアノマリーが発見される。例えば、決算が企業活動を適正に反映していれば、多数の企業の利益率分布は、最頻値を中央に正規分布を示すはずであるが、米国ではゼロより少し負の部分だけが多くの調査結果において陥没する。また米国では、第4 四半期の決算値は本決算と同時に確定するため、本決算における利益管理の影響を受ける。それゆえ企業が報告する四半期利益の標準偏差は、第1 から第3の四半期に比べて、本決算と直結した第4 四半期が最も大きくなっている。さらに資本市場において、 経営者はアナリストの存在を重視し、資本市場における株価の趨勢とうまく両立する形で利益を決定している。本報告では、米国における行動ファイナンス研究で認識されているさまざまな閾値現象すなわちアノマリーについて、日本企業を例に実証的に分析する.



          サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2009年7月16日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:Vu Tuan Khai 氏(成蹊大学経済学部)
 タイトル: Shocks and Incomplete Exchange Rate Pass-through in Japan: Evidence
     from an Open Economy DSGE Model

【概要】
This paper proposes a new way to evaluate significance of incompleteness of exchange rate pass-through, on both export and import sides, on responses of macroeconomic variables to both external and internal disturbances. Our approach involves Bayesian estimation of a relatively small scale open economy New Keynesian model which features incomplete nominal exchange rate pass-through. This model is estimated using the Japanese data. It is found that pass-through is indeed incomplete, on both the export and import side of the Japanese economy. In response to a shock to the foreign exchange market which lowers the value of the yen by 1%, export prices increase by about 0.5%, while import price increases are slightly larger. This limits the influence of monetary policy on both kinds of prices.



          サービス・サイエンスに関する文理融合型研究プロジェクト研究会

 日時: 2009年4月23日(木) 16:00 - 17:30
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:室井 芳史 氏(東北大学 大学院経済学研究科)
 タイトル: 信用派生商品の価格分析法
【概要】
信用リスクを包含した金融派生商品の価格評価法について考察を行う。数理ファイナンスにおいて、社債のような信用リスクを包含した商品の価格分析を行う問題は1970年代より研究が進められてきた。1970年代においては、構造モデルアプローチと呼ばれる、企業価値のモデリングをベースに企業倒産のリスクを評価したモデルが研究の中心であった。それに対し、1990年代半ば以降、瞬間瞬間の倒産リスクをモデル化した誘導モデルアプローチと呼ばれるモデリング法が研究の中心となっている。今回の発表では、誘導モデルアプローチに基づいて信用派生商品評価を行う方法を紹介したい。特に、ヨーロピアンおよびアメリカン・オプションなどの派生商品価格の価格評価について考察を行う。また、最近研究を行った、格付けモデルにおけるオプションなどの価格の評価法についても考察を行いたい。


          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年11月27日(木) 14:30 - 16:00
 場所:文教棟2階 208号室「法4講義室」
 講師:岩城秀樹 氏(京都大学大学院経営管理研究部・大学院経済学研究科)
 タイトル: リスク尺度再考
【概要】
不完備市場において保険会社が抱えるショケ積分による価格付けとヘッジに関する問題を取り上げる。


          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年11月27日(木) 13:00 - 14:30
 場所:文教棟2階 208号室「法4講義室」
 講師:大西 匡光 氏(大阪大学大学院経済学研究科)
 タイトル: An Insurer's Problem on Choquet Pricing and Efficient Hedging in an
      Incomplete Market

【概要】
マーコビッツによるポートフォリオ選択における平均・分散アプローチで採用されたリスク尺度である分散,あるいは標準偏差に始まるリスク尺度に関する多くの研究に対し,自己資本規制との関連で実務で用いられるバリュー・アット・リスク,あるいはその欠点を補うものとして様々な角度から検討されている諸リスク 尺度では,基本的に要求する性質が異なるのにも関わらず,混乱して扱われていることについて,注意喚起をする内容の報告を行う.


          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年11月20日(木) 14:40 - 16:10
 場所:文教棟2階 208号室「法4講義室」
 講師:西山 直樹 氏(株式会社 構造計画研究所 創造工学部)
 タイトル: ビジネスの現場で活用される工学的アプローチ
【概要】
IT技術や解析手法の発達により,ビジネスの様々な場面で定量的な評価・分析に基づいた意思決定が行われています.今回の講演では,
・消費者の選好構造を解明するコンジョイント分析
・社会事象の理解に活用されるマルチエージェントシミュレーション
の2つの方法論を例に,企業での意思決定を支援する工学的技術についてご紹介します.




          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年11月14日(金) 14:40 - 16:10
 場所:法学部多目的演習室(文教棟2階227号室)
 講師:戸谷圭子氏(同志社大学大学院ビジネス研究科)
 タイトル: 金融サービス業におけるサービス・トライアングル
【概要】
サービス・マネジメントは企業と顧客と従業員の3者の関係をマネジメントすることでもある。金融サービス業界では、いまだ不良債権の処理に苦しむ企業と、急激な自由化による変化についていけない現場従業員のモチベーションの低下が大きな課題となっている。本研究では、大規模な顧客調査データと従業員調査データを統合分析し、現場従業員のマネジメントについて考察する。



          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年11月13日(木) 14:40 - 16:10
 場所:文教棟2階 208号室「法4講義室」
 講師:早川 和彦 氏(広島大学 大学院社会科学研究科)
 タイトル: The Asymptotic Properties of the System GMM Estimator in Dynamic
      Panel Data Models When Both N and T are Large

【概要】
In this paper, we derive the asymptotic properties of the system GMM estimator in dynamic panel data models with individual and time effects when both N and T, the dimensions of cross section and time series, are large. We first show that the two-step level GMM estimator with an optimal weighting matrix is consistent under large N and T asymptotics, whereas that with a non-optimal one is not. We then show that the two-step system GMM estimator is consistent even if a sub-optimal weighting matrix where off-diagonal blocks are set to zero is used. Such consistent results support the use of the system GMM estimator in large N and T contexts even though it was originally developed for large N and small T panels. Simulation studies are carried out to assess the theoretical results.



          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年10月30日(木) 14:40 - 16:10
 場所:文教棟2階 208号室「法4講義室」
 講師:高岡 和佳子 氏(株式会社ニッセイ基礎研究所 金融研究部門)
 タイトル: 保険会社資産運用部門における統計知識の利用例
     〜 短期年金原資保証型変額年金開発の事例を中心に 〜

【概要】
長寿リスクの増大,長引く低金利,更には銀行窓販の解禁を背景に,変額年金が生保投資商品として,注目を集めている.実務界ではオプション価格理論として不動の地位を占めるブラックショールズモデルを用い,資産運用部門における短期年金原資保証型変額年金開発の取り組みを紹介する.



          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年10月23日(木) 14:40 - 16:10
 場所:文教棟2階 208号室「法4講義室」
 講師:石井 博昭 氏(大阪大学 大学院情報科学研究科)
 タイトル: 決め方のきめかた「
【概要】
政策や人事,マーケット戦略などにおいて,適切に多くの候補の中から1つあるいは複数のものを選ぶことは非常に重要であり,このための数理的方法について述べる.決め方が公平公正であるだけでなく,効果,効率的である必要がある.また,何れの場合においても良い,という方法は存在しないと思われるので,状況に応じてベストと思われる決め方を選択しなければならない.後出しじゃんけんではまずいので.決め方をまずきめる必要があるが,この場合きちんと約束事をしておくことも考えておかねばならないので,非常に難しい.いくつかの模擬的実際問題への応用例を中心に説明をしていく.



          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年10月16日(木) 14:40 - 16:10
 場所:文教棟2階 208号室「法4講義室」
 講師:澤田 美樹子 氏 (日立東日本ソリューションズ)
 タイトル: 「モンテカルロシミュレーションによるリスクを織り込んだ計画と意思決定 
       〜 その適用と事例 〜」

【概要】
経営環境が大きく変化し複雑化する中、企業においては、自社を取り巻くリスクや不確実性を考慮し、リスクとリターンのバランスを意識した経営を行うことがますます重要になっている.リスクの識別と定量化、問題のモデリング、リスクが評価指標に与える影響のシミュレーションと結果の分析など、リスク分析コンサルティングが対象とする領域は,製造業の需給リスク評価、ITプロジェクトのリスクマネジメント支援、食品の微生物学的リスク評価など多方面に及んでいる.本発表では、モンテカルロシミュレーションによって計画にリスクをどのように織り込み、その結果をどう意思決定につなげているか、事例を交えて説明する.



          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年7月17日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:新田 盛久 氏(東北電力株式会社 企画部)
 タイトル: 電力会社におけるリスク管理について
【概要】
1. 卸電力取引リスク管理
・卸電力取引リスク管理の目的
・卸電力取引所の概要
・卸電力取引所で開設される市場
・卸電力取引所での電力取引の考え方
・スポット市場の取引方法
・先渡定型市場の取引方法
・卸電力取引に伴うリスク
・卸電力取引リスク管理体制
・リスクリミットの設定
・価格変動リスク管理
・信用リスク管理
・今後の検討課題
・(参考)金融工学モデルを用いたリスク分析

2. 電力会社における市場リスク等の分析・評価方法
・基本的な考え方
- 目的
- リスク要因
- リスク分析(計量化)
- リスク評価(リスクレポート)
・リスク分析システムの概要
- システム計算フロー
- システム全体図
- コスト側
- 収益側
・リスク評価(リスクレポート)
  - EaR
  - リスク感応度分析
  - その他
・今後の課題



          不完全情報下での実践的経営意思決定に関する産学連携プロジェクト研究会

 日時: 2008年7月3日(木) 14:40 - 16:10
 場所:第21演習室(文科系総合研究棟10階)
 講師:山口修(株式会社 東芝 研究開発センター マルチメディアラボラトリー)
 タイトル: 顔認識システムのための統計的手法を用いたパターン認識技術
【概要】
顔による個人識別は,ユーザへの負担が少ないことが特色である.しかし,顔は,向きの違いや,表情変化,照明環境の変化など,非常に多様な変動を持つ対象である.我々は画像照合に基づき,統計的パターン認識法の一つである部分空間法ベースのパターン認識法を採用している.さまざまな変動に対するロバスト化を図るために,認識アルゴリズムに対して各種の改良を行ったので,その内容を中心に紹介する.また,具体的に製品化されている入退室システムや歩行顔照合システムなどの実応用例も交えて紹介する.



          実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会

 日時: 2008年3月15日(土) 14:40 - 16:10
 場所:経済学部 第1演習室
 講師:小暮厚之氏(慶応大学総合政策学部)
 タイトル: 長寿リスク評価へのベイズ統計モデリング
【概要】
伝統的な保険の考え方では,大数法則により人口集団における死亡確率の不確実性は無視できると仮定されてきた.しかし,近年全世界的に観測されている高年齢世代の死亡率の低下は,大数法則では消去できない将来死亡率の不確定性(いわゆる長寿リスク)を引き起こしている.本報告では,長寿リスクの影響を評価する新たな枠組みとして,将来死亡率の代表的予測モデルであるLee-Carter法のベイズ・モデリングを試みる.特に,年金リスクに最も大きな影響を与える暦年パラメータに関する3つのシナリオを考察する.我が国死亡データに対してこのベイズモデルを適用し,年金価値の事後予測分布を通じて長寿リスクを評価する.あわせて,長寿リスク証券化の可能性について議論する.


          実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会

 日時: 2008年2月6日(水) 14:40 - 16:10
 場所:経済学部 第3演習室
 講師:黒住英司氏(一橋大学経済学研究科)
 タイトル: A Simple Panel Stationary test in the Presence of Cross-Section Dependence
【概要】
パネルデータにおいてクロス・セクション間の相関を許した場合の定常性の検定について議論する。比較的単純な検定統計量を提案し、その特性をLM検定などと比較する。



 日時: 2007年12月1日(土) 14:40 - 16:10
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:岩城秀樹准教授(京都大学大学院経営管理研究部・大学院経済学研究科)
 タイトル: An Optimal Life Insurance Policy in a Continuous-Time Economy
【概要】
This paper considers an optimal life insurance policy for a householder subject to mortality risk. The household receives a wage income continuously, which is terminated by either the householder's death or retirement, whichever happens first. In order to hedge the risk to lose the income by householder's unpredictable death, the household enters a life insurance contract by paying a premium to an insurance company. The household may also invest their wealth into a financial market. The problem is to determine an optimal insurance/investment strategy in order to maximize the expected total, discounted utility from consumption and terminal wealth. To our best knowledge, such a model is new in the insurance literature. It is shown that an optimal solution exists under a fairly general situation. The case of exponential utilities is considered in detail to derive an explicit solution with numerical experiments.


          実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会

 日時: 2007年11月22日(木) 15:00 - 16:30
 場所:経済学部 第1演習室
 講師:井田 正明氏(大学評価・学位授与機構 評価研究部)
 タイトル: 高等教育機関の情報とその分析 −教育情報を中心として−
【概要】
近年,情報ネットワークが急速に整備され,社会のさまざまな活動において情報の活用が進展している.このことは高等教育機関においても同様であり,研究活動における高度な情報技術の活用はもちろんのこと,教育,情報発信,管理運営等さまざまな領域で進展しつつある.とくに教育に関しては,専門多様化が進んだ教育課程の展開,教育連携,多様なニーズへ対応等の支援のための情報技術は今後さらに重要な役割をはたすものと考えられる.これに関連して各大学ではシラバスの電子的な整備が進められてきている.シラバスは学生に対する授業の目的や計画の情報を提供する機能とともに教育評価にも利用されている.ここでは高等教育機関の情報の活用およびシラバスなど教育情報の収集分析など研究開発について概説する.



 日時: 2007年11月8日(木) 14:40 - 16:10
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:山口 勝業(やまぐち かつなり)氏(イボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社)
 タイトル: 『日本経済のリスク・プレミアム』
     〜「見えざる金利」を長期データ から読み解く〜

【概要】
株式、債券、為替レートなど金融資産の投資収益率がどのように経済ファンダメンタルズと関連づけられるのかという問題を、金融経済学の理論的な枠組みに依拠しつつ、主として日本経済の過去50年間にわたる長期データにもとづくリスク・プレミアムの推計をつうじて考察する。長期データにもとづくリスク・プレミアムの計測は欧米では多くの研究事例があるが、わが国では戦後50年間を鳥瞰するデータを用いた包括的な研究は本研究が最初である。

【主要な論点】
1.長期的、平均的には資本市場からの投資収益率は経済ファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映して決まることを、株式・債券・為替レートの収益率について企業収益やインフレ率などのファンダメンタルズ・データを用いた実証分析で明らかにする。
2.一方、バブルや大暴落など短期的には資本市場の価格形成は時としてファンダメンタルズから大きくかけ離れて歪むことがある。その原因は、市場や制度の欠陥というよりは、投資家の市場心理の揺らぎが生むリスク・プレミアムの変動にある。
3.ファンダメンタルズから乖離したリターンは短期的な価格変動リスクを生むが、その長期的な平均値はゼロになる。株式・債券・為替レートの価格変動リスクのほとんどは、このファンダメンタルズとは関係のないリターンに起因している。


     実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会

 日時: 2007年10月25日(木) 14:40 - 16:10
 場所:経済学部 第2講義室
 講師:大西匡光氏(大阪大学大学院経済学研究科)
 タイトル: Properties of the Chooser Flexible Cap
<Abstract>
 In this talk, we present properties of a chooser flexible cap, which is used for hedging interest rate risk. The chooser flexible cap is a financial instrument written on an underlying market interest rate index, LIBOR. While the chooser flexible cap is more flexible than a standard cap, its flexibility makes pricing more complicated and slower. We present two properties of the chooser flexible cap. The first is that when the number of permitted exercise opportunities is increased, exercise remains optimal at all of the same points as in the more restricted case. The second property is the set of conditions under which the option holder does not exercise a particular caplet. We can use the first property to reduce the calculation time. We can also utilize the second property to make profitable exercise strategies based on observable LIBORs.



 日時: 2007年10月20日(土) 14:40 - 16:10
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:芹田敏夫氏(青山学院大学経営学部)
 タイトル: 日本企業の配当政策・自社株買い−サーベイ・データによる検証
<Abstract>
 株主への現金還元政策はペイアウト政策と呼ばれ、現金配当と自己株式 取得(自社株買い)からなる。わが国企業では長年にわたり1株配当を一定に 保つ安定配当政策が取られてきた。しかし近年は1株配当を一定とする企業は 減少している。また、1990年代後半に自社株買いが解禁されたが、その利 用は一部の企業にとどまっている。本研究の目的は、日本企業の配当政策・自 社株買いを行うときの考え方をサーベイ調査によって明らかにすることであ る。日本企業がペイアウト政策をどのように考えているのか、配当・自社株買 いの決定要因や主要な命題についての考え方を直接企業に尋ねることで明らか にする。また日米比較と日本企業独自の考え方にも焦点を当てる。
 主な結果は、配当の決定要因として「当期純利益の長期的な維持可能性」 「過去の配当政策との整合性」が重要であり、これは理論と整合的である。一 方、配当の決定が投資決定とは独立になされていることを示唆する結果も多く 見られた。さらに配当に関しては、減配回避の考えが非常に強いことがわかっ た。自社株買いの決定要因としては「敵対的買収の防止」を重要視しているこ とがわかった。 


     実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会 

 日時: 2007年10月18日(木) 14:40 - 16:10
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:辺見和晃氏(構造計画研究所)
 タイトル: 経営管理分野への確率・統計的手法の適用
<Abstract>
 古くは経験・感・度胸といわれた経営管理分野において、90年代の業績低迷に対する経営改善努力や、声が大きくなる株主に対する欧米流のガバナンス手法の導入などを背景として、定量的な情報の開示、分析がますます不可欠になってきています。これまで品質管理や物流分野、マーケティング分析などでは確率・統計的手法が積極的に用いられてきましたが、近年、経営管理分野においてもこうした手法の試みがなされています。本講演では、一つ目のトピックとして、一般事業会社における事業評価手法にフォーカスし、モンテカルロ・シミュレーションやリアルオプション評価など先端的取り組みを紹介するとともに、実務的な"落としどころ"、すなわち高度な理論を業務で用いることの限界についても触れます。また二つ目のトピックとしては、主にマーケティング分野で用いられているコンジョイント分析を取り上げます。同分野での事例紹介に加え、スピーカーが所属する構造計画研究所が取り組む部門業績評価への応用例についても紹介します。


     実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会 

 日時: 2007年7月12日(木) 16:20〜17:50
 場所:経済学研究科 第1演習室
 講師:甫喜本 司(東京大学金融教育研究センター)
 タイトル: 高頻度データに基づく投資行動のモデル化の試み
<Abstract>
 最近のオンライン・トレードの急速な普及に伴い、取引時刻と投資に関する履歴情報が記録された高頻度データに関心が集まっている。本講演では、ニューヨーク証券取引所に集約される取引時刻、株式収益率、取引高、気配値等の履歴が記録された高頻度データに注目し、これらの統計的構造を基に一つのモデル化を試みると共に、こうしたモデルによって投資に関する仮説がどの程度説明し得るかという点について、予測に関する数値実験を通してその展望について示したい。


     実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会 

 日時: 2007年7月12日(木) 14:40〜16:10
 場所:経済学研究科 第1演習室
 講師:瀬古 進氏(三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC))
 タイトル: 金融機関がもつリスクとその計測手法の概要および今後の展望
<Abstract>
 2007年3月にバーゼルIIが適用されたことによって、金融機関は金融業務におけるリスクをより精緻に計測・管理する必要がでてきた。バーゼルIIとは、銀行の自己資本比率に関する国際的な統一基準である。本報告では、リスクについての概念を説明し、金融機関が抱える各種のリスク(市場リスク、信用リスク、オペレーショナルリスクなど)の概要をバーゼルIIの規制と絡めて説明する。リスクを計測する手法として、市場リスクを例に報告を行う。また、リスク計測モデルの妥当性を検証する手法(リスク計測モデルのバックテスト)についても解説を行う。


     実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会 

 日時: 2007年6月21日(木) 14:40〜16:10
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:陳  倹氏
    電通 メディアマーケティング局チーフメディアリサーチャー

 タイトル: 広告アカウンタビリティの昨今--分析手法の進化と課題
<Abstract>
 近年、広告主がアカウンタビリティへの関心が高まり、マーケティングROI、
広告ROI、媒体プランニングの効果・効率性などについての説明責任が厳しく求められるようになってきています。マーケティングの投資効果を科学的に測定/予測するため、データ情報の分析がより一層重要となっています。我々の広告実務のなかどのようなアカウンタビリティを求められているか、その分析手法やモデルディング及び事例について紹介し、アカウンタビリティ領域の課題について紹介します


       実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会
 
 日時: 2007年6月14日(木) 14:40〜16:10
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:青柳 憲治氏
    株セスピーアイ マネジャー

 タイトル: マーケティング・コミュニケーションにおける計量経済モデルの応用と今後の展望
<Abstract>
 計量経済モデルは、金融・マーケティングなど実務上の多くの場面で意思決定に活用されているが、今回は、マーケティング・コミュニケーション(MC)を中心としたマーケティング領域でのコンサルティング業務における応用例を紹介する。
1. マーケティング領域での「計量経済モデル」とは
2. MCでのコンサルティング業務における計量経済モデルの応用例の紹介
3. 「モデリングビジネス」の今後の展望と課題
まず、マーケティング領域で計量経済モデルを利用する目的・意義を実務上の観点から考察にする。続いて、回帰モデル・時系列モデルなどを用いた実際のコンサルティング業務のケースを紹介。最後に、「モデリングビジネス」の今後の展望・課題を、国内外の企業環境、人的リソースなどの観点から明らかにする。


       実学ブリッジ・プロジェクト:「ビジネス情報からの課題と知識の発見」研究会
 
 日時: 2007年5月24日(木) 14:40〜16:10
 場所:経済学研究科 第3講義室
 講師:渡辺 隆裕氏
    首都大学東京 大学院社会科学研究科 教授

 タイトル: リアルオプションとゲーム理論:コミットメントかオプションか
<Abstract>
 リアルオプションでは、不確実性下における意思決定の柔軟性である「オプション」の持つ価値を認識して評価に組み入れる。ここでの不確実性とは、天候・原油価格・地価の変動・コストの変動などを指し、それは意思決定とは無関係に確率的に決まるものと考えられている。これに対して企業は、「相手企業がどう動くか?」という相手の意思決定や行動に関する不確実性にも直面している。このような相手企業の行動は、天候のような外生的に与えられた確率とは異なり、自企業の行動や意思決定に依存して変化する不確実性である。このような競争と不確実性の双方を伴う意思決定や投資価値を分析するには、リアルオプションにだけでは不十分であり、ゲーム理論を用いた分析を統合し考察する必要がある。このような観点から、近年、ゲーム理論とリアルオプションを統合した研究が盛んに行われている。
 本発表では、リアルオプションとゲーム理論を用いて、不確実性と競争状況下における投資評価を行うための概念を簡単なモデルを提示する。前半は、1期間2時点のもっとも単純なリアルオプションのゲームによって、柔軟性の価値である「オプション」 が競争状況下では柔軟性は常にプラスには働かず、自分の柔軟性を放棄する「コミットメント」 が価値を高めるときがあることを示す。後半は、この概念を連続時間の無期限や離散時点の多期間に拡張したモデルについて説明する

第6回
 日時: 2007年2月1日(木) 14:40〜
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:高嶋隆太氏
     東京大学大学院工学系研究科 助手
 タイトル: 不確実性下における発電プラントの戦略的価値とその評価
<Abstract>
電力自由化の導入により,日本卸電力取引所(JEPX)において日々電力が取引され,価格が変動している. このため,従来の総括原価主義による電力価格とは異なり変動リスクが発生する ため,発電プラントの経済性評価や最適マネジメント戦略が必要となってきてい る.不確実性下における投資プロジェクトの評価手法としてリアルオプション・ アプローチがあり,近年,本手法を用いた発電プラントの建設や操業の評価等、 様々な事象に関する研究が行われている.本講演では,現在,注目されている発 電プラントの廃止措置と設備更新問題を考える.電力価格の不確実性を考慮し, この廃止措置と設備更新の2つのオプションを保持している発電プラントの価値 をリアルオプション・アプローチにより明らかにする. また,JEPXにおける電力価格の非線形回帰を行い,周期性を考慮した確定項を求め形成過程を明らかにする. この電力価格モデルとリアルオプションとの融合可能性に関しても言及する.

キーワード:
 リアルオプション; 発電プラントの価値; 廃止措置と設備更新; 電力価格; 非線形回帰


第5回
 日時: 2006年12月14日(木) 13:30-15:00
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:Greg M. Allenby
     Professor of Marketing and Statistics
     Fisher College of Business
     The Ohio State University
 タイトル: A Simultaneous Quantile Regression Model for Customer Linkage Analysis.
<Abstract>
Quantile regression for a simultaneous system of equations is developed to study the relationship between customer and employee satisfaction. Customers interact with many employees, and employees serve many customers, such that a one-to-one mapping between customers and employees is not possible. Data involving distributions of response variables are encountered in marketing analysis when relating variables across independently collected samples. Our model facilitates analysis among quantiles of the distributions, allowing comparison among better-performing and worse-performing units. We demonstrate our model in the context of retail banking, where drivers of customer and employee satisfaction are shown to be quantile-dependent.

講師専門分野:マーケティング
著書:Rossi, Allenby and McCulloch , Bayesian Statistics and Marketing, John Wiley & Sons Inc. (2004)

第4回
 日時: 2006年10月30日(月) 午前10:30-12:00
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:John F. Geweke
     Professor of Econometrics and Statisitcs
     Tippe College of Business
     University of Iowa
 タイトル: Markov chain Monte Carlo in Bayesian inference

<概要>
近年様々な分野で応用されているベイズ統計学の推測理論とマルコフ連鎖モンテカルロ計算手法について、第一人者であるGeweke教授による近著 Contemporary Bayesian Econometrics and Statistics, John Wiley & Sons Inc.(2005)にもとづいた入門向けの講義

                         目  次
Introduction: the problem
 3 components of a complete model
   Observables distribution
   Prior distribution
   Vector of interest
 The posterior distribution
   Posterior distribution of the parameters
   Posterior distribution of the vector of interest

Markov chain Monte Carlo methods
   Context: specific case of a posterior simulator
   History

The Gibbs sampler
  Overview
   Principle of Gibbs sampling for a bivariate distribution
   Use in posterior simulation: 2-block case
   Use in posterior simulation: Multiple-block case
  Examples
   Normal linear regression model
   Vector autoregression
  Convergence and accuracy
   The principle of ergodicity
   Counterexamples to convergence
   Sufficient conditions for convergence
   Evaluating numerical accuracy (very briefly)

The Metropolis-Hastings algorithm
  Motivating problems
   Linear regression subject to constraint
   Dynamic stochastic general equilibrium models
  Some special cases
   Metropolis independence chain
   Random-walk Metropolis chain
   Application of random-walk chain to motivating problems
  The general algorithm
   How it works
   Why it works: reversibility
   Sufficient conditions for convergence

Conclusion
  Use of MCMC in recent econometric work
  Potential for future research and applications


講師専門分野:経済時系列の統計モデリング、ベイズ統計およびベイズ計量経済モデル、マルコフ連鎖モンテカルロ法
著書:Contemporary Bayesian Econometrics and Statistics, John Wiley & Sons Inc(2005)



第3回
 日時: 2006年10月27日(金) 午前10:30-12:00
 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)
 講師:Ruey Tsay
     Professor of Econometrics and Statistics
     Graduate School of Business
     University of Chicago
 タイトル: Comparisons of Forecasting Methods with Many Predictors
   
<Abstract>
 In recent years, there is substantial interest in forecasting using many predictors. The methods used include principal component regression, partial least squares, ridge regression, combining forecasts, Bayesian model averaging, empirical Bayes methods, and vector autoregression.  In this paper, we compare and discuss some of these forecasting methods using monthly U S economic variables consisting of a univariate dependent variable and 141 predictors with 430 observations Multi-step ahead out-of-sample forecasts are used in the comparison. We then discuss practical implications of our empirical findings.  The partial least squares with three components outperforms other methods in our empirical study of short-term forecasts, but the ridge regression fares better for longer-term forecasts.  The combining forecast based on time-series regression models performs well.  The principal component regression also provides accurate forecasts when the number of components used is between 3 and 9.

講師専門分野:非線形時系列の統計モデリング、ファイナンス時系列モデル
著書:Ruey S. Tsay, Analysis of Financial Time Series, John Wiley & Sons Inc. (2002)

 日時: 2006年9月27日(木)
 場所: Cancelled
 講師:Herman van Dijk
     Professor of Econometrics
     Econometric Institute
     Erasmus University
 タイトル: T.B.A.

第2回
 日時: 2006年8月24日(木) 午後4:00〜5:00

 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)

 講演: 川崎 能典(大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 統計数理研究所)
        「金利期間構造のノンパラメトリック推定と予測
<概要>
割引債や利付債のクロスセクションデータに対して、スプライン基底等に基づくノンパラメトリック回帰モデル経由で金利期間構造を推定する手法は、1970年代に提案されて以降頻繁に利用されている。本講演では、これまであまり厳密な議論がなされてこなかった平滑化パラメータの選択において、GIC型情報量規準の構築を行う。 この方法は、非線形スプラインにおいても理論的に妥当性のある選択規準を導出可能であり、その意味で瞬間フォワードレートを基底展開する場合に特に有効な方法である。後半では、ノンパラメトリック回帰の動学版として、関数データ解析の手法によるイールドカーブの推定・予測法を提案し、模擬予測結果を報告する。この方法では、過去の利付債データを割引関数サーフェスに変換(関数化)し、関数データに関するARモデルを推定することで予測を行う。
キーワード:

ノンパラメトリック回帰、関数データ解析、平滑化パラメータ、一般化情報量規準、金利期間構造

第1回
 日時: 2006年7月26日(水) 3:00〜5:00

 場所:経済学研究科 第21演習室(新棟10階)

 講演1: 井上智夫(成蹊大)、沖本竜義(横浜国立大)
        「日本における金融政策効果−構造変化の可能性を考慮 に入れた再検証」
<概要>
91年のバブル経済崩壊以降,日本経済が低迷した時期は「失われた10年」 と呼ばれる。原因は諸説存在するが,本稿は日本銀行の金融政策について再検証 を行なう。具体的には,マルコフ転換モデルとVARモデルを融合することにより, 構造変化を内生化したモデルを推計し,1975年から最近までの期間において,日本 経済に構造変化が発生したか否か,発生した場合はその回数は何回か,またどのう な構造変化が発生したのかなどについて吟味する。最後に,90年代の日銀の政策を 振り返り,その有用性を推計結果に基づいて再評価することを目的とする。

 
講演2:佐藤忠彦(筑波大学)、樋口知之(統計数理研究所)
        「状態空間モデルによる販売データの解析」
<概要>
スーパーマーケット,コンビニエンスストアなどの小売業では,POSデータやID付きPOSデータと呼ばれる販売データが日々蓄積されてきている.それら販売データには,マーケティング活動を高度化するために有効な情報が数多く含まれている.実際に,それら販売データからマーケティング上有効な知識を抽出することが,マーケティング実務における重要な課題となっている.本発表では,それら実務的な要請を背景とし,特に販売データの時系列構造に焦点を当て,時系列モデルの一種である状態空間モデルを用いて行った研究を紹介する.具体的には,@マルコフ切換モデルによる観測されない非価格プロモーション実施の有無の統計的推測(一般状態空間モデル,非ガウス型フィルタ),及び,A新製品投入による時系列構造変化の影響解析(多変量線形・ガウス型状態空間モデル,Kalmanフィルタ),の2つの解析例を紹介する予定である.